開業届の提出はどうやったらいいの?

開業届は法人と個人事業主で大きく分かれます。社員を雇って株式会社にするような場合でないのであれば個人事業主が適切です。個人事業主として始めてから法人にすることも、もちろん可能です。

個人事業を始めるには、税務署に開業届、青色申告承認申請書(白色申告でもよい)、源泉所得税の期限の特例承認に関する申請書など、いくつかの書類を提出します。

なかでも開業届は、個人事業の屋号での銀行口座開設、クレジットカードの審査対策、オフィス契約などで必要となる場面が多くあります。

創業したらしたいこと、気をつけたいこと

税務は白色申告(フリーや会社員と同じ)でもよいですが、青色申告にした方が、個人事業主控除などの優遇が受けられます。

ただし、青色申告の場合、経理は必須です。使ったお金、特に交際費や備品(文房具類)、通信費としての郵便物の領収書(レシート)は無くさないこと。とにかく、領収書はすべて取っておいた方がよいでしょう。

自宅で仕事をする場合は、事業のために使用している部屋の割合等で家賃、光熱費を計上することも可能です。

これらは自身で判断するのは難しいので、税理士に相談すると安心です。税理士は助成金も詳しいですので、助成金の申請のタイミングなどを逃さないという面でも、頼もしい存在です。

ただ、最初から税務を委託すると経費がかかります。事業規模や収入に応じて見合わないと感じたら、自ら行うしかありません。

創業したら最低限、名刺、HP、リーフレットなどの宣伝物を作成しなければなりません。これらは、すべてプロに頼むと、それなりの経費が掛かってしまいます。

さらに、販売系であれば見本市の出展、ネットショップへの出展なども視野に入ってきます。とくに見本市の出展は、顧客と見込めるチャンスですので、気合を入れて臨みたいところです。

やりたいことはあるけれども、どう形にして会社をおこしたら良いか分からない、お金もかかりそう……だから何も始められないと二の足を踏むケースは多いもの。

まずは自分にとって身近なことを事業にできそうか、無料でできることはないかなどを探してみましょう。

今回紹介したことを参考に、自分自身に向いている創業の方法などを考えてみてくださいね。

「ぴあ中部版」映画担当を経て上京、その後はテレビ情報誌、不動産雑誌・広告などの編集・ライターを務める。著書に『年収350万円でも家が買える』(2014年・彩図社刊)。また、映画監督としては、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭などで注目され、2002年「異形ノ恋」(出演・西川方啓、木下ほうか、寺田農)でデビュー。