[第2回]ミュージカル『王家の紋章』まであとわずか。宮澤佐江、葛藤する胸の内を隠さずに叫ぶ

何も書かなきゃいいんです…私も。でも、キツいんです…。今、もう、隠せない。さすがに。

ーーどんなキツさ…、ですか?

“自分が考える必要のないことも考えちゃう”というか。そうなっちゃうのは、たぶん、“キツい、ヤバい、どうしよう”って、今、自分が“落ちてる”状態だからだと思うんです。

自分の中に、プレッシャーがずっとあるんです。帝国劇場に立つっていうことや、卒業してるのに“アイドル”って言われることも…。

でも、“アイドル”と言われることは、皆からしたら“アイドル”なんだから、それは受け入れなきゃいけないんだけど。でも、受け入れられない自分がいるというか。

ーー“Wキャスト”のプレッシャーも、あったりするのではないですか?

Wキャストの新妻聖子さんは、もう、全部がすごくて。お稽古を一緒にしていても、“すべてできちゃう人っているんだな”っていうくらい、すごい方なんです。

きっと努力もなさって、いろんな経験をなさっているから、今回の作品があって、違う作品もあるんだろうなって、すごく感じられる方です。その聖子さんと比べられちゃうのは、仕方がないと思うんです。

それに、Wキャストに勝ち負けがあるということは、絶対にないっていうことも、分かっているんです。Wキャストで、それぞれなんだから、“それは考えなくていいんだ”って、いろんな人にも言われていて。

でも、今まで自分自身が“比べられる競争社会”で生きてきちゃってるから。だから、“勝ち負けになっちゃうんじゃないか”って、思わなくてもいいことを思い始めてしまったりするんです。

今回、新しい風を吹かせるために、選んでいただいた、その期待に応えられるのかなとか。“選んでよかった”って、思ってほしいなとか。。

卒業したのに、“こんな違う試練が待っているんだ”っていうことに、すごく苦しくなっちゃって。こんなに苦しいと思わなかったから!（笑）

“ああ…、1人になったら、こういう苦しさもあるんだ”

って思いました。だからといって48グループにいるときに、自分が味わってた苦しさは、他のメンバーと共有できる苦しさではなかったけど。そういう面では、“今までも、ずっと1人でやってきていたんだな”って、改めて感じてます。

でも、それ以上に、“今、誰にこの気持ちを吐き出せばいいんだろう”って。それが、分からないという感じです。

ーーそういう状態のときって、その気持ちを、“人に話し過ぎるのもよくないんじゃないか”って、考えたりしませんか?