まだまだいます、ちょっと“へんな”いきものたち

そして、ウミウシと人気を二分するのは、ムツゴロウ。名前を聞いて姿は思い浮かんでも、実物を見たことがあるという人は少ないはず。

さて、ムツゴロウのオスは求愛行動で、何を行うのでしょうか? これはもう皆さん想像つきますよね?

はい、お馴染みのジャンプする姿。実はそれこそが、ムツゴロウの愛のしるしだったのでした。

ただ、さすがにムツゴロウも常に跳ねているわけではなく……。というわけで、展示スペースの隣にはVTRが流され、実際に跳ねているムツゴロウの動画を見ることができました。嬉しい心づかいです!

今回はそのほかにも、ミヤケテグリ、ムサシトミヨといった聞きなれないいきものにも出会えました。また、タツノオトシゴ、サソリ、サメといった「知っているいきものだけど、どこがへんなんだろう」と考えこんで、パネルを読んで納得!という場面もありました。

中でも驚いたのは、チョークバス。その特徴は、性転換をすること。オス・メスが入れ替わるいきものというのは実際のところまあまあいるのですが、チョークバスの場合、驚くべきはその頻度。それは行ってみてのお楽しみ!

ムツゴロウをまるかじり! 期間限定商品も販売中

特別展とコラボした期間限定商品も販売されています。まず、ショップでは、ムツゴロウでダシを取った「むつごろうラーメン」(324円)や、ムツゴロウ自体を乾燥させた「ポリポリむつごろう」(432円)。

そしてレストランでは、「ミドリムシのつぶつぶドリンク」(432円)が発売中。せっかくなので飲んでみました!

緑色はともかく、このつぶつぶは何だ……?と戦々恐々。つぶつぶの正体は、バジルシードとのことでした。ほっ。爽やかなフルーツの味の中に、隠し味的に苦味も表れてくるといった感じでしょうか。健康になれそうなお味です。

最後に、今回の特別展全体について、しながわ水族館・初野さんに伺いました。

「これまでにも、さまざまな角度からいきものの魅力を見せる特別展は企画してきました。『へんないきもの』シリーズの著者・早川先生とのコラボは2度目になるのですが、実は今回は偶然だったんです」

たまたま「愛」をテーマにした特別展を構想していた時に、久々に早川先生と会ったところ、「愛」がテーマの執筆を計画していて、意気投合したとのこと。これもちょっとした愛の結晶なのかもしれませんね!

ひと夏のアバンチュールが燃え上がったり、愛が地球を救ったりする(?)季節です。こうやって「へんないきもの」を通じて、「愛」について考えてみるのも楽しいかもしれません。

取材/高柳優(イベニア)

【夏の特別展「愛のへんないきもの展~口あんぐりの子孫の残し方~ 」】

◆日時
2017年7月15日(土)~9月3日(日)

◆場所
しながわ水族館 地下1階 多目的ホール
(東京都品川区勝島3丁目2−1)

◆料金
大人(高校生以上)1,350円
こども(小・中学生)600円
幼児(4才以上)300円
シニア(65才以上)1,200円
※金額は全て税込

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