穴場中の穴場、プロ仕様の食材市場
艋舺にはもうひとつ、かなり穴場なスポットがある。台北最大といわれる卸売市場『環南総合市場』だ。
ここは、市街にある雙連市場や東門市場などとは規模が違う。大きな食堂や業者などを相手にする大型市場で、扱っている野菜も肉も1ロットがとても大きい。
東京でいえば築地や豊洲の市場のような存在だ。一般人向けの市場が午前7時頃から昼頃まで営業するのに対し、環南総合市場の営業時間は午前2時から。
そして早朝6時頃には営業を終える店もある。
一般客も入れるので、アフターコロナの台北旅行のとき、ぜひ足を運んでみてほしい。
早起きして出かけたい米粉麺の店
この迫力ある卸売市場の近くに、とっておきの朝食店がある。米苔目(ミータイムー)と呼ばれる、米粉で作られた麺を扱う『環南米苔目』だ。
環南総合市場の営業に合わせ、開店は午前6時前。艋舺の繁華街から少し離れているため旅行者は少ないのだが、広い店内は市場に出入りする人たちでいつも賑わっている。
この店の米苔目はボリュームがあるので「小」でも十分すぎるほど。ふわふわっとした食感と、ほのかな米の香り。この味を超える米苔目にはまだお目にかかったことがない。
さらにすばらしいのが黒白切だ。『一肥仔麺店』の庶民的な黒白切とは異なり、『環南米苔目』は豚の脊髄など、鮮度が問われる希少部位も用意されている。
これも卸売市場が近いためだろうか。肉やモツはどれもボリューミーで、2〜3人でシェアするのがちょうどよい。
数回にわけて艋舺の街を歩いてみた。70年代から80年代が全盛期だった艋舺は、人も街も高齢化が進んだものの、懐かしい店や建物の宝庫だ。
台湾を自分の足で歩けるようになったら、筆者がまっさきに再訪したいところだ。
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