リバースモーゲージはデメリットが克服できれば活用できる!

では、簡単に「リバースモーゲージ」のメリットとデメリットをご紹介したいと思います。

投資にはメリットとデメリットがあるように、メリットがデメリットを上回れば活用しない手はありませんが、リバースモーゲージはどうなのでしょうか。

メリット

・自宅に住みながら売却せずとも融資が受けられる

・生活資金以外にも利用できるプランがある

・住宅ローンに比べ収入要件などが厳しくない

デメリット

・融資対象となる住宅に制限がある

・子供などの推定相続人の同意が必要である

・「長生き」「不動産価格の下落」「金利上昇」などのリスクがある

メリットの中で注目すべき点は、何と言っても「売却しなくても融資が受けられる」ことですが、プランによっては生活資金以外にも使えるということです。

例えば、家族旅行の費用に充てたり、住宅が古くなってきた時のリフォーム費用に充てるということもできます。

住宅ローンに比べ収入要件などが厳しくないため、年金生活者でも融資が受けられる点は大きなメリットと言えます。

それに比べデメリットですが、対象となる住宅が「一戸建て」となっている場合が多く、マンションでは融資が受けられないケースがほとんどです。地域も限定している金融機関がほとんどです。

しかし、マンションでも地域によっては利用できる場合もありますから、金融機関での確認が必要となります。

また、自宅は死後子供などの相続人に相続されますから、子供が拒否をして同意しなければ利用はできません。

そして「長生き」することもリスクが伴います。人生100年時代ですから長生きをすればするほど融資額が増え、将来の返済額が増えてしまいます。生存中に融資枠を使い切ってしまう可能性もありますから、注意が必要です。

金利上昇」についても、将来金利が上昇すれば返済額も増えますし、「不動産価格の下落」についても、将来担保となる自宅の評価額が下落し、融資限度額を割り込んでしまえば、場合によっては一括返済を強いられる可能性があるため、リスクは伴います。

それぞれメリットとデメリットはありますが、デメリットが克服できれば、住まいの有効活用や老後資金の確保において、積極的に活用したい魅力ある制度です。

これから「持ち家」を考える家庭は、この「リバースモーゲージ」も意識した購入を考えてみてはいかがでしょうか?

融資対象にならない物件を購入してしまってからでは、活用するかしないかの選択すらできません。ですから事前に金融機関などで対象になるかならないかを確認し、相談されることをお勧めいたします。

子育て世代が、現在においても老後においても、お金に困ることなく人間らしい生活が送れることをお祈りいたしております。

ライター。不動産会社に10年ほど在籍し、賃貸営業、賃貸事務、売買仲介、売買仲介事務、不動産管理営業、不動産管理事務など幅広く経験。現在も不動産会社で勤務しており、おもに賃貸仲介をメインで活動中。好きな言葉は、「根拠のない自信はおおいに結構。それを裏づける努力をするべし」。二児の母でもある。