子どもの発達と個性を知ると叱り方が見えてくる!
子どもの年齢と発達の関係や、個性を知った上で子育てをすると、なるほど!と思うことがたくさんあります。
下記を参考に、年齢と子どものタイプをじっくり考えてみてみましょう。
年齢
しつけを始める適齢期は1歳半〜2歳です。
この頃はイヤイヤ期のピークです。子どもにはまだ、わたし・ぼく、という意識しかなく、他の人の都合や気持ちがわからない時期です。
しかもまだ我慢するコントロールがついていない時期。しつけの練習期間と思いましょう。大人の環境設定を見直してみることも大切です。
子どもは、この時期から繰り返し起こる小さい出来事をちゃんと学習しているのも事実。そのため、なんども言い聞かせていくことも必要です。
コントロールのできないこの時期、子どもにどう接したらいいのでしょうか。
子どもの頑固なわがままに対しては、他のことで気を紛らわす、触って欲しくないものなどは子どもの手の届くところには置かない、少しでも我慢できたらほめてあげるなど、とにかくあらゆる手段を使って人生最大のわがまま期を乗り切っていくことにしましょう。
3歳くらいになると言葉もかなり発達し、親の言葉がけにしたがって自分の気持ちを少しコントロールできるようになります。そのため本格的なしつけは3歳過ぎから!と考えてください。
この世にはルールがある、ことを少しずつ教えなければなりません。子どもの性格を知って効率的にルールを教えてあげましょう。
子どものタイプ別叱り方
次に、自分の子どもはどんな性格をしているか考えてみましょう。下記の図を参考に当てはまる部分を確認してください。
今回は、性格(個性)=統制性×活動性の2軸タイプでご紹介します。
【統制性】衝動性・自己コントロール力のこと。欲求や感情を制御しやすいかどうか。
【活動性】エネルギーの大小を指す。エネルギーが旺盛で外に向かう子ほど目立つタイプに。
A :がんばりやさんタイプ
行動的でガッツがあるタイプ。頭ごなしに怒鳴ると素敵な個性をつぶしてしまうので、「あなたならできる!」
といったポジティブな勇気づけが必要。
B :おだやかさんタイプ
「これはダメかな」と自分で不安に感じて自制できるタイプ。そのため厳しい言い方は逆効果。恐怖で行動を制限してしまいます。多くを要求せず、優しく許すことを繰り返しながら自信を育てていきましょう。
C :マイペースタイプ
のんびりだらだらで怒られがちなタイプ。「叱る」より「支える」を意識して守らせたいルールは1つか2つに厳選。
小さな「できる」をたくさん増やしていくことが成長につながります。
D :やんちゃタイプ
とにかくパワフルなタイプ。してはいけないことはその場で止めて、きっぱり叱るのが基本。
自己コントロール力を伸ばせるように、親が根気よくサポートしてあげましょう。
たとえば、2歳のイヤイヤ期に我慢するよう言い聞かせても、年齢的にまだ理解することができなかったり、4歳の不安の強く自制できるタイプの子どもにきつい言い方をすると萎縮して次の行動に移れなかったり、やんちゃな子に静かに注意しても聞き流されてしまったりします。
子どもの発達や性格によって叱り方を変えていくことで、個性を潰さず聞き入れてくれるようになってきます。
子どもの社会性はゆっくりと育つもの。他者間の気持ちや考えを第3者の立場から見られるようになるのは、9歳頃。長い発達の道のりが必要なのです。
※詳しく知りたい方は書籍「その叱り方!問題です」のなかで項目別にチェックする「子どもの個性チェックテスト」があります。