人間は強制されたことをやりたがらない

「勉強しなさい」という言葉を日常的に使っている親は多いでしょうが、~~しなさいという言葉は言い換えれば命令であり、強制でもあります。

大人は人生経験の中でよく分かっていることですが、人間は「強制されたことはやりたくない」ものです。ですから、強制する前になぜ強制しないと出来ないのかを考える必要があります。

そこをフォローしてあげない限り「勉強しなさい」という言葉は単なる強制でしかなく、「子どもに勉強させるのが親の役割」だという親の固定概念を押しつけているだけにすぎません。

勉強に楽しさを感じていないから勉強をしないのか、学校の勉強についていけていないから勉強をしないのか、原因はさまざまですが、子どもの気持ちや状況も分からず頭ごなしに「勉強しなさい」は避けたいですね。

人にないものを求められる時代についてきていない親

今の30代から40代の子育て世代の教育は、人と同じことができるようになるための足並みをそろえた教育が中心でした。

しかし現在の子ども達が生きる世の中は、人と同じことができる能力が求められているのではなく、「人にできない能力」が求められています。

これからAIなどの活躍が見込まれている世の中であればなおさらです。

人にできない能力とは、「個性」や「長所」であり、そこを伸ばしていくことが求められている世の中で、みんなと足並みをそろえた教育を押しつける親の行動は社会の流れに反しているとしか言えません。

また石田さんは著書の中で「どんな人間にも最低3つの長所がある」と述べています。どんなに出来ないと思っている我が子でも、3つの長所があるのです。

その長所を見つけ、伸ばしてあげることこそ、今の時代の親が子どもにするべきことではないでしょうか。

「しつけ」と信じ行動していたことが「押しつけ」になっていたかもしれないと改めて気づかされた人も多いと思いますが、少し意識をすれば無駄な「叱る」は減るはずです。

親の意識の変化が子どもに大きな可能性を与え、大きな成長をもたらす可能性があることをしっかりと認識し、行動して行きたいですね。

今日から子どもを叱りたくなった時、それが「押しつけ」にはならないか、少し考えてみませんか。

ライター。不動産会社に10年ほど在籍し、賃貸営業、賃貸事務、売買仲介、売買仲介事務、不動産管理営業、不動産管理事務など幅広く経験。現在も不動産会社で勤務しており、おもに賃貸仲介をメインで活動中。好きな言葉は、「根拠のない自信はおおいに結構。それを裏づける努力をするべし」。二児の母でもある。