子どもを児童館や公園に連れて行ったとき、「ここにあるのはぜーんぶ、僕の玩具!」という態度で独り占めしたり、友達の持っているおもちゃを奪い取ったりしたら、出かけるのに気が重くなってしまいますよね。確かにそんな困った子っています。

子どもが複数いる場に行くとトラブルが起こります。これが高じてママ間のトラブルにも発展することもあります。

何度子どもを叱っても同じことを繰り返してしまうなら、それはもしかしたら親の伝え方が原因かもしれません。

そこで今回は『「テキトー母さん」流子育てのコツ』の著者の立石美津子が、“子どもにきちんと伝わるコツ”についてお話しします。

何度も注意しているのに、何故同じことを繰り返すのか?

毎回、同じことを叱っているのにまた翌日同じことを繰り返す子ども。もしかして、子どもに伝わっていないのでは?

下のような注意の仕方では、子どもはまた同じことを繰り返すかもしれません。

理由を追及している

「どうしてお友達のおもちゃを取るの!」
「なんで意地悪なことをするの!」

こんな風にいちいち理由を追及していませんか?

子どもに「そのことをした理由を述べよ!」と追及しても答えられません。「だってそのおもちゃが欲しかったから。だから奪い取りました」と返答したらまた叱られるので、子どもはだんまりを決め込むのです。

子どもは欲しいから取っただけ。そんな単純明快な理由です。追及されるのは責められている感じがします。

解決策

理由なんか答えさせる必要はありません。「お友達が使っているおもちゃをいきなり取るのは良くないことだよ」と、その態度が良くないことを教えましょう。

叱りっぱなしで解決策を示さない

砂場で友達が使っているおもちゃに興味を持った子どもが、友達を突き飛ばし、奪い取ったとしましょう。

そんなとき、まるで犬にしつけをするように「コラ!やめなさい!」「取っちゃダメ!」「○○!(子どもの名前を大声で呼ぶ)」とビシッと声を荒らげると、子どもはその行為を一瞬、止めます。

でも、また翌日同じことを繰り返します。

なぜなら “どうすればよかったのか”という代替案を親から示されていないので、また友達のおもちゃを見て欲しくなり、同じことをしてしまうのです。

解決策

「友だちのおもちゃが欲しいときは突き飛ばすのではなくて、『貸して』とお口で言おうね」など、交渉するには別のやり方があることを教えましょう。