来年4月の入園に向け、保活に力を入れているママは多いですね。

保育園入園のために引越しまで考える家庭は少なくありませんが、その際に気にするものといえば、自治体が発表する「待機児童数」です。

東京の世田谷区は23区で最も待機児童数が多いため、世田谷区のような待機児童数が多い市区町村は引越し先候補から外すという家庭も多いでしょう。

しかし、待機児童数が多い市区町村でも比較的入りやすい「穴場」はありますし、逆に待機児童数が少ない市区町村でも入りにくい場所は存在します。

ママ達にとって気にするべきことは待機児童数ではなく、どこが「穴場」で入りやすいのか、ではないでしょうか。

今回は、待機児童数は参考までに、保育園に入りやすいかどうかを見極めるためのもう1つのポイントについて、日頃から保育園入園を見据えた子育て世帯の住まい探しをお手伝いする宅建士である筆者が、東京23区を事例にお伝えします。

「待機児童数」だけ気にしてはいけない

待機児童数は各自治体が毎年インターネットなどで発表していますが、最近ではその情報を元に保育園に入りにくい市区町村ワーストランキングなども発表されています。

直近では2017年4月1日現在の待機児童数が発表されており、東京23区では世田谷区、目黒区、大田区などが上位にあがっていますが、気をつけて頂きたいのが、「待機児童数はあくまでも市区町村単位で集計した数」だということです。

例えば世田谷区は待機児童数が861人と発表されていますが、この861人は区内全体にまんべんなく存在しているのではなく、地域によって多い地域もあれば少ない地域もあるということです。

それはつまり、待機児童数が多い自治体であっても地域によっては待機児童数が少ない地域も存在し、それが「穴場」となるわけです。

「穴場」=「保育園に入りやすい地域」であることから、穴場を探し出せれば、ママ達の保活にとって有力な情報となります。

ではどこを気にすれば「穴場」を探し出せるのか。それは鉄道の「駅」です。住まい探しのほとんどが駅を拠点にしており、駅近物件は利便性が高いことから大手不動産会社も駅周辺に大規模マンションを建設します。

家族で住むには十分な広さと、利便性を兼ね備えたマンションが駅周辺にあれば、子育て世帯も集まりやすく、入園選考も激戦になる可能性があるのです。

いくら気に入ったマンションが見つかっても、保育園に空きがないのでは意味がありません。そういった意味で「駅」周辺の住宅事情は保活にとって有力な情報となるのです。