たくさんお金があったら、おじいちゃんの家をリノベーションします

撮影:奥田耕平

――西野さんが思う本作の面白さはどんなところですか。

ニセ札が思わぬところで人から人へ渡っていくところはワクワクしながら観ていました。最初に台本を読んだときは、どういうことだろう?って私の理解がちょっと追いつかなかったところもあったんです。でも、映像化されたものを観たときに、なるほどなと思いました。

もしかしたらお客さんの中にも1回だけじゃ追いつかない人もいるかもしれません。でも、それもいいと思うんですよね。無理に最初から理解しようとせず、単純に楽しんでもらえるのがいちばん。その上で、また観たいと思ってもらえたらすごくうれしいです。

©2021『鳩の撃退法』

――主人公のもとにいきなり謎の大金が転がり込んできます。もし西野さんに同じことが起きたらどうしますか。

お返しします(笑)。本物の札束を見たことがないので、ちょっと見てから、怖いのですぐお返しします。

――じゃあもし出どころのしっかりした大金を譲り受けたらどうしましょう。

それも怖いので、すぐなくせるように、まるごと何かに使いたいです。たとえば、おじいちゃん家のリノベーションとか。

――優しい。

平家のそんなに大きくない家なんですけど、よく子どもの頃から遊びに行っていて、大好きで。でもだいぶ老朽化が進んできたし、お風呂場とか最新のものにしないと心配なので。たくさんお金があれば、それでおじいちゃん家を直したいです。