「ジムで知り合った一つ年上の男性。
最初は、挨拶しても低い声でぼそっと返されたりこちらの目を見て話してくれなかったり、印象は悪かったし、もしかして嫌われているのかな……とも感じていました。
でも、マナーをしっかり守るところとか筋トレを真面目にやっている姿とか、見ていたらいい人だなと思うんですよね。
私から話しかけるうちに少しずつ仲良くなって、半年くらいで食事に行けるくらいになりました。
やっとタメ口で話せるようになり、彼から聞いたのは『女性とまともに付き合ったことがない』という話。
告白されても“それから”がわからないらしく、受け身でいるうちにフェードアウトしたり『つまらない』と言われたこともあったりで、恋愛に自信がないようでした。
だから私とも距離を置いていたんだなと思い、『女の人とのつながりを何でも恋愛に結びつけなくてもいいと思う』と言ったら、びっくりした顔でこちらを見て。
『そんなこと、はじめて言われた……』
と、そのときからこわばっていた表情とか態度が変わり、いろいろと打ち明け話をしてくれるようになりました。
趣味のことや仕事、普段の生活など、話していたら共通点が多くて盛り上がり、気がつけば最初の悪い印象がまったく変わっていて、好きだなと考えている自分がいて。
思い切って手作りのお菓子を渡したら『うれしい、ありがとう』と笑顔で喜んでくれて、お返しにと誘われたカフェで彼から告白されました。
『あなたはそのつもりはなかったと思うけど、俺にとってあなたははじめて心を開けた女性』
と言われたとき、本当にうれしかったです。
人にそう思われるのってすごく幸せだし、彼の気持ちを大事にしてお付き合いしていこうと思います」(31歳/看護師)
小さな一言でも、それが相手にとって大きな救いとなるときがあります。
女性の気持ちがわからないコンプレックスを抱える男性にとって、考え方そのものを変えるような彼女の言葉は、心の扉を開くきっかけだったのですね。
経験より大切なのは、相手を信じられる力なのだと感じます。