今後何が起きてもおかしくない、激動の世の中を生きていく子供に養って欲しい力といえば「経済力」「コミュニケーション能力」「忍耐力」などさまざまですが、子どもにこれら全てを総合的に身に付けさせるにはどうするべきか、試行錯誤する親は多いものです。
そんな中、たった1つのことを子どもに持たせることで、子育ては90%成功したと言っても過言ではないと話すのが、これまで 20年以上アメリカを拠点に教育と携わり、4,000人以上のグローバル人材を輩出してきた船津徹氏。
また船津氏は、子どもの将来の9割はこのたった1つのものを持っているか、いないかで決まる、とも言います。
親が子どもに持たせるべきたった1つのこと、そして子どもの将来を9割決めてしまうほど大切なものとは、ズバリ「自信」です。
これほどまでに大切な、子どもに持たせるべき「自信」ですが、昔から根強く残る日本特有の子育ての考え方からくる親の無意識な行動が、子どもの「自信」を奪ってしまっていると船津氏は指摘します。
今回は船津氏の著書『世界標準の子育て』を参考に、無意識に子どもの将来をつぶしてしまう親の行動についてお伝えします。
「自信」の有無で子どもの将来は9割決まる!
親が子どもに養ってもらいたい力と言えば「経済力」や「コミュニケーション能力」「忍耐力」などですが、それらを総合的に高めていくにはどうしたら良いのでしょうか。
もっとも大きな要素は「自信」だと船津氏は言います。この自信があるかないかによって子どもの学力やコミュニケーション力などの伸び代は大きく変わるそうです。
また船津氏は、この自信の有無で子どもの将来は9割が決まってしまうと言っているほ、ど子どもに自信を持たせることの大切さを強調しています。
その大切な「自信」には2つの種類があるそうで、2つとも養われなければならないと船津氏は言います。
2種類ある「自信」とは?
2種類あると言われている自信は「根拠のない自信」と「根拠のある自信」です。
根拠のない自信とは「自分は親から愛されている」「自分は親からきちんと受け入れられている」といった、親から受ける愛情によって養われる自信のことを言います。
それはつまり、子ども自身が「自分は生きる価値のある人間なんだ」ということを心から信じてことができる状態のことを言い、生きる上で最も大切となり、生きるための土台となるものです。
根拠のない自信は、親から100%与えられるもので、子ども自身の努力により養うものではありません。
この生きるための土台となる根拠のない自信があれば、勉強や対人関係などあらゆることがうまくいくと言っても過言ではないと言いますから、親は子どもにたっぷりの愛情を注ぐ必要があるということです。
根拠のない自信が親から与えられるものに対し、「根拠のある自信」とは、子ども自身の力で得ていくものとなります。
根拠のある自信は、大会やコンテスト、発表会において人と競争し、勝った負けたを繰り返しながら得られる自信です。
「根拠のある自信」を子ども自らの力で獲得していけるよう、特に負けた時はしっかりフォローしていくことが親には求められています。