豪華声優陣も集結!
――鈴村健一さん、松本梨香さん、浪川大輔さん、中井和哉さん、高木渉さんと豪華な声優さんも集結しました。
FROGMAN:松本梨香さんは何度かお仕事させていただいているんですけど、本当に素敵な方で、自分の演技にブレーキをかけないというかやりきってくれるんですよね。
実は、アメリカのワーナーから来たオーダーの一つに「ワンダーウーマンをセクシー要素としてや、ヒロインとして描いて欲しくない」というものがあり、梨香さんなら可愛さも残しつつ凛とした格好良いワンダーウーマンを演じてくれると思いました。
僕は正直声優さんにはあまり詳しく無いのですが、“声優界のアベンジャーズ”を作りたいと思い、DLE(FROGMANさんが所属している会社)で、声優に詳しい女性スタッフにリストを作ってもらって、社内で投票して決めました。
皆さん素晴らしくて、自分が描いたキャラクターなのに声が吹き込まれると「アクアマンがアクアマンらしく」なるので不思議だなあと。
――どのキャラクターもとても魅力的で、「ジャスティス・リーグ」のキャラクターって、スーパーマン、バットマン、ワンダーウーマン以外の知名度って今はまだ無いですよね。
でもこの作品を観ることで、それぞれのキャラクターと能力が分かるのが嬉しかったです。
FROGMAN:そうですよね。僕はクリストファー・リーヴの『スーパーマン』シリーズが直撃世代で、高校生ぐらいのころにはティム・バートン監督の『バットマン』シリーズ、30代で『ダークナイト』を観ているのでバットマンがやっぱり大好き。
ジャスティス・リーグは魅力的なキャラクターがたくさんいますが、「鷹の爪」なので色々いじらせてもらいましたけど、愛を持っていじらせてもらっているので、キャラクターの設定等にも細かくこだわりました。
KenKenの曲のパワーに「音楽ってすごいなあ」
――また、音楽もGLIM SPANKYさんが主題歌、KenKenさんが挿入曲を担当と非常に豪華です! こちらも監督のこだわりが?
FROGMAN:音楽に関しては完全に僕の意見を通させていただきました。
GLIM SPANKYは、去年『ONE PIECE FILM GOLD』の主題歌をやっていたのがめちゃくちゃ格好良くて嫉妬しました。
曲作りも、本当僕みたいな素人が申し訳無いんですけど、最初からガッツリ一緒に入らせてもらって、DCヒーロー達の正義感だったり葛藤だったり、表現出来る最高の曲に仕上がっています。
KenKenは実は「鷹の爪」のファンでいてくれたそうで、去年映画『スーサイド・スクワッド』のレッドカーペットを僕が吉田くん達と歩かせてもらった時にKenKenも出ていて、初対面したんです。
それで「DCヒーローも鷹の爪も好きならKenKenにお願いするしかないだろう!」と思い、実現しました。
僕は知り合うまでKenKenの事をあまりよく知らなかったんですけど、曲を聴いたらめちゃくちゃ格好良くて。
先日の試写会でも、鷹の爪ファンというよりも謎解きゲームファンの方が多かったのですが、KenKenの曲が流れるシーンですごく盛り上がるんです。
DCヒーローも鷹の爪もよく分からない方がいた中でも観客が手を叩くほど盛り上がらせるKenKenの曲のパワーに「音楽ってすごいなあ」と思いました。
製作者は安易に芸能界に頼るのをやめるべき
――監督のこだわりがバシッとハマって、見事に作品を盛り上げていました。
FROGMAN:さきほどの声優起用の話もそうですが、どうしても日本でエンターテイメントを作る時って、芸能界の事務所との兼ね合いって色々あって。
「今この子売り出し中なので」って売り込みがきたり、「この子を使えばこのテレビで番宣が流せる」とか。
でも僕は、製作者は安易に芸能界に頼るのをやめるべきだと思っていて。
これまで色々な都合で自分が納得していないキャスティングをすることもありましたが、そうすると自分の作品なのに好きじゃなくなっちゃうんですよね。見返した時に辛い気持ちになる。
もう二度とそんなことはしたくないと思い、本作ではとことんこだわった、納得したキャスティングになりました。
きっと観客の皆さんにも気に入っていただけるとおもいます。
――「アメコミ」と聞くと敬遠してしまう方も、本作はとても楽しく見れる映画なので、アメコミへのとっかかりにもして欲しいですよね。
FROGMAN:DCヒーローズのこれまでの作品は、ダークな世界観のものが多くてもちろんそれが魅力的だと思うのですが、もっとポップに見れる作品があっても良いのでは無いかと。
「鷹の爪」がDCヒーロー達を盛り上げる一員にこれからもなれたら良いなと思っています。