専門家に聞く!男の子兄弟との上手な向き合い方
男の子の兄弟を持つママには、女の子兄弟を持つママにはない悩みがあるもの。
毎日の怒涛生活の中でどのようにして子どもたちと向き合えばいいのか、そして、ストレスの多いママはどのようにして気持ちを切り替えたらいいのかについて、わかばカウンセリングルームの小宅さんに具体的な対処法・対策についてお話を聞きました。
毎日大暴れの男の子たち…。どうやって叱ればいいの?
――すぐケンカになる子どもたちに対し、どのような対応が適切ですか?
小宅さん「まずは、二人で解決させてみるというのが方法の一つです。「ママは知らないよ、二人で解決しなさい」と子どもたちに任せてみます。
これで解決できれば問題ないですし、それで解決できなければママを頼ってくるので、その時に向き合ってあげればOKです」
――二人で解決できなかった場合、どのように向き合えばよいのでしょうか?
小宅さん「子どもたちで解決できなければ、ママを頼りにしてきますよね。この時、大人もそうなのですが、5W1Hできちんと子どもたちの話を聞くことが根本的な解決になります。
なぜケンカに発展したのかという経緯を把握することで、子どもたちがそれぞれ相手に何を伝えたかったのかが分かってきます。
本心が分かれば、その場で子どもたちに言いたいことを言わせることで仲直りへと導くことができると思います」
まずは、子ども同士での解決を促し、難しい場合には5W1Hの容量で詳しく話を聞いていってあげることが大切なようです。
――公共の場での大騒ぎやケンカにはどう対応したらいいですか?
小宅さん「まずは、周りの子どもたちと比べる事です。とはいっても、『あっちの子はできているのに、どうしてあなたはできないの』とネガティブに比較してはいけません。
例えば『あの子はとってもお利口にしているね。あの子よりもお利口にできるかな?』『周りお友達は誰もケンカなんてしてないけれど、あなたたちはどうかな?』と男の子ならではの競争心をくすぐるような比較方法が理想的です」
確かに、何かと競争したがる男の子に効果が高そうな対応ですね。その場を競争の場にすることによって、乗ってくれる男の子は多いのだそうです。
――こうした大騒ぎやケンカを未然に防ぐことはできますか?
小宅さん「未然に防ぐにあたって必要なのは事前の説明です。
例えば『ここで喧嘩をしたら人にぶつかって危ないよね』『電車が来るところだから、ここでふざけてたら電車に轢かれちゃうかもしれないよね』と、日々の生活の中で根気よく説明しておくことが大切です。
危険性やここで騒いではいけない理由、というものをきちんと子どもに理解させることが大切です」
小さいから説明しても分からない。そう考えるママもいますが、実際は小さくてもきちんと分かる、というのが小宅さんの意見です。
騒いでから注意するだけでなく、公共の場で騒がないよう「騒いではいけない理由」を生活習慣の中で教えてげることがもっとも効果的な予防策なのかもしれません。
もしかしてしつけがなってない…!? 悩むママが他に目を向けなければならないこと
毎日騒がしい男の子兄弟を持つママの中には「しつけがなっていないのでは…?」と不安を感じている人もいると思いますよね。実際、しつけについても関係してくるのでしょうか。
――子どもたちが騒ぐのはしつけも関係しているのですか?
小宅さん「しつけについてはそもそも正解というものがないので一概には言えません。ただ、子どもは親の姿を見て学びます。
毎日怒鳴って子どもたちに注意を促していると、子どもたちも怒鳴って解決することを覚えてしまう傾向にあります。
説得や話し合うという方法を学べないので、どうしても端的に解決しようとしてしまうのです。
しつけについて不安を感じたら、まずは自分がそもそも子どもに『こうなってほしい』と求めていることが出来ているのかについて考えることが必要です」
しつけという概念はいったん捨て、まずは自分が子どもの手本になれているのか、子どもにこうあってほしいということが実践できているのかを見直すことが必要なようです。