鈴木「前半のあのシーンもそうだし、後半の爆破シーンでの、爆風の近さとか、ホントやばい! よくケガしなかったよなーって思った…」
Chacco「それ言ったら、無名街のエリ役の子(鈴木梨央)もすごかったなって感情移入したよ! コブラとあの爆風の中を行くって、お母さんがよくOK出したなって。親御さんにもありがとう、と言いたいよ」
鈴木「思わず、子役の親目線になるっていう(笑)。
それはともかく、今回の岩田君は、もう、コブラにしか見えない。なんていうか、身体全体がコブラというキャラクターになっている」
Chacco「アタシの一番好きなコブラのシーンは、焚火に火をくべながらブチ切れるシーン。ああ、コブラになったね、って」
鈴木「そうだね、岩田剛典が、本当にコブラになったんだね。ドラマシーズン2で、琥珀さんと龍也さんの下で、MUGENの新入り姿が似合っていたあの若者が…。役者さんとして、本当に成長したんだなぁ、と感慨深かった」
Chacco「なんだか犬みたいな可愛さがあったけど、今や一匹の狼になったんですよ。触れると斬るぞ、みたいな気迫がある。
その演技力が備わったおかげで、『コブラ、いろいろしょい込んで大変なんだね』っていうのも表現されているよね」
青春のきらめきが切なくて、目頭が熱くなる
鈴木「今作で、何度か『俺たちは大人になる』っていうフレーズが出てきたと思うんだけど、『MOVIE 3』を見て感じたのは、ハイローは“少年から大人になっていく間の青春”を描いた作品だったんだなぁ、ということだったのね。
ケンカばっかりしているゴロツキだった若者たちが、自分たちの力で、間違ったことをしている大人にNOを突き付けられるようになっていく、という」
Chacco「うんうん」
鈴木「とてもストレートだけど、力強いテーマ性を感じたんだ。そういう意味で、鬼邪高の村山が空に向けて吠えるシーンとかで、目頭が熱くなっちゃったんだよね。
なんか、こうやって、みんなもうすぐ大人になってしまうんだなぁ、って思ったんだよなー」
Chacco「みんな、若いがゆえに出来ること、ということ?」
鈴木「みんな、若いがゆえに出来ることを、今し終わろうとしている…。彼らの限られた青春時代が終わっていくのを、見ながら感じていた、というか…」
Chacco「ああ、なるほどね…。そこは、コブラのキャラクターにもにじみ出ていたかもしれないね」