2:男にとっての結婚は「時期」が問題
女性は「好きになったら結婚」と「恋愛から結婚への移行」がスムーズです。一方、男性は「結婚は時期が問題」と考える傾向があります。
例えば給料がアップしたら、仕事で成果を上げて男としての自信を持ってからなど、「結婚する前に男としての人生に一区切りをつけたい」と考えているのです。
また「若い頃にいろいろな女性と付き合ってから結婚したい」という男性も少なくありません。
このように男性にとっての結婚とは、自身が納得したうえで決断したいもの。女性の結婚観と異なるので、「時期不相応」と思っている一方で、恋人が結婚を望む場合はかなり葛藤するそうです。
事例2:結婚は人生の一つの区切り
IT企業のクリエイティブ部門に勤務する秀樹さん(仮名・33歳)は、大学3年の時に他校の文化祭で知り合った同じ年の歩美さんと交際します。
「彼女は僕の本命でした。早い時期に、本命女性に出会ったのは幸運なのか、不運なのか。
彼女と一緒にいるのはとても楽しいし、価値観も一緒なのでもちろん幸運だと思うのですが、もっといろんな女の子と付き合ったうえで本命に会いたかったなと……」
女性の視点から見ると「勝手ね」とちょっとイラっときそうですが、でもこれが男性の本音なのです。
21歳でいきなり本命女性と巡り合った秀樹さんは、いろんなタイプの女性と付き合うことを諦めて、社会人になると仕事に没頭します。本命彼女と楽しく付き合っていくつもりでした。
「ところが歩美が職場のストレスが原因で、メンタル系の病気をわずらってしまって退職したんです。
幸いにストレスがほとんどない癒し系の職種に転職したため、病気が回復の方向に向かってほっとしたんですが、歩美が突然『結婚したい』と言い出したんです。
結婚して家庭を持って平和な日々の積み重ねをしながら、早く子供を産みたいと。正直、困りました」
ゆくゆくは結婚するつもりでしたが、お互いに26歳という未熟な時期に結婚するのは不本意だと秀樹さんは歩美さんに伝えます。すると歩美さんは「別れたい」と言い出したそうです。
「今抱えているプロジェクトが終わるまで答えを待ってほしいとお願いしました。正直、あの時期は苦しかったです」
幸いなことに秀樹さんが参加していたプロジェクトは成功。ほっと安堵した秀樹さんは自問自答してから、「人生の一つの区切り」と結婚を決めたそうです。