話の中身は乱暴でも、「言葉づかい」だけは気をつける

意外とぼく、年上とか先輩のいうケジメをはっきりつける方ですから、敬語のしゃべり方なんかものすごう気ィつけます。ぼくらの世界は先輩・後輩いう大部屋社会が残ってるでしょ。せやから自然と敬語が身についた部分あるんです。教えられんでもそのへんはきっとデキた。後輩なんかで先輩に対することばづかいの悪いヤツがいてると、ものすごく気になるんですわ。――『こんな男でよかったら』より


飲み会でウケる鉄板ネタを用意しても、その場にふさわしい言葉づかいができなかったり、下品な言い回しになってしまうと、逆に盛り下げることになってしまう。

明石家さんまのトークを聞くと、話の中身としてはメチャクチャなことを言っていても、なぜか品が悪く感じない、という特徴があることがわかる。それは、「基本的な言葉づかい」というベースができているからだろう。

単に「爆笑を取ってやる」と考えるより、まずは「相手に気持ちよく過ごさせること」を意識することが重要なようだ。

『なぜ、明石家さんまは「場を盛り上げる」のがうまいのか? 』を読んでわかることは、「場を盛り上げる」のに飛び道具はない、ということ。明石家さんまが日本一の人気者になったのは、上記の例を見てもわかるように、ベーシックな部分をしっかり積み上げていることが一番の要因だと考えられる。

4月に向けて、日頃から人との接し方を考えて行動することで、盛り上げスキルをアップするとともに、人から一目置かれる“おもろい人間”になろう。

はしかわ・よしひろ 1981年、神奈川県生まれ。編集プロダクションblueprint所属のライター、編集者。ビジネス・ネットサービス・グルメ・映画・音楽・コミック・ゲーム・スポーツなど、幅広い分野で取材・執筆を担当。構成を担当した書籍に『まな板の上の鯉、正論を吐く』(堀江貴文/洋泉社)、『伝説になった男~三沢光晴という人~』(徳光正行/幻冬舎)など。