ディズニー&ピクサー映画『リメンバー・ミー』が、2022年3月4日(金)21:00〜日本テレビ系「金曜ロードショー」で本編ノーカット放送されます。
『リメンバー・ミー』がディズニーファンからも愛される名作となった理由を、公開当時の記事から探ります。
「家族」と「音楽」の物語が感動を呼ぶ
映画『リメンバー・ミー』は、日本では2018年3月16日(金)に公開されました。
『トイ・ストーリー3』のリー・アンクリッチ監督と、『モンスターズ・ユニバーシティ』のエイドリアン・モリーナ共同監督による作品です。
メキシコを舞台に、音楽を禁じられた靴職人の大家族で暮らす少年ミゲルが、ミュージシャンを志し、ある出来事から「死者の国」に迷い込んでしまいます。
死者の国でミゲルを助けてくれたガイコツのヘクターとの旅の中で、家族と音楽に隠された秘密に迫っていきます。
ディズニーの最新作『ミラベルと魔法だらけの家』でもクローズアップされたのが「家族」です。
テーマは「祖先との関わり」
エイドリアン・モリーナ共同監督は、公開時のウレぴあ総研ディズニー特集のインタビューに対し、「今回は祖先との深い関わりをテーマにしました」と語っています。
いつも私たちがピクサーでやろうとしていることは、それまでに深く探られてこなかったテーマを扱おうということです。
例えば『トイ・ストーリー』では、自分たちの子供時代との関係を探求しています。
また、『インサイド・ヘッド』では、自分と自分の感情との関わりというのをテーマにしています。
『リメンバー・ミー』では、自分と自分の祖先との関係というのをより深く探求していくということをテーマにしています。
祖先というのは今の私たちを作った人たちです。
今回は祖先との深い関わりをテーマにしましたが、これは今まであまり扱われてこなかった、少なくともアニメーションでは扱われてこなかったテーマです。
このテーマを扱うことによって、ユーモアや面白い感情を描けると思いました。【ピクサー】感動の最新作『リメンバー・ミー 』共同監督インタビュー 「音楽」が「家族の記憶」を繋ぐ名作の背景を聞く(ウレぴあ総研-ディズニー特集)
死者を想う気持ちがこもった映画
また、リー・アンクリッチ監督は、制作時の家族とのエピソードを、来日記者会見で語っています。
私が制作中に心配だったことは、高齢の父に映画を見せられるかということでした。
公開時には父は映画館に行ける体力はありませんでした。
そこで、父の家を訪ね、パソコンで映画を見せることができました。
その数日後に父は亡くなりました。
これは一生忘れられない瞬間でしたし、私が何年もかけて制作した作品を父に見てもらえた、父も作品に息子が携わったことを誇らしく思ってくれました。
この作品をきっかけにオフレンダ(メキシコの祭壇)を家に設けるようになりました。
次の『死者の日』ではオフレンダに父の写真を飾るのを楽しみにしています。【ピクサー】『リメンバー・ミー』監督来日レポ ミゲル役石橋さんが歌声を披露!名曲「リメンバー・ミー」誕生秘話(ウレぴあ総研-ディズニー特集)
死者を想い、記憶に残し続けることを描いた『リメンバー・ミー』。
劇場公開時には、同時上映として『アナと雪の女王/家族の思い出』が冒頭に上映されました。
これもまた「家族」がタイトルに入った物語。
まだ『アナと雪の女王2』が公開される前、松たか子さん、神田沙也加さん、ピエール瀧さんが続投し、音楽で家族の物語を描いたことでも話題となりました。