対処法

朝、起きたとき

秋山「朝起きたときに、しっかり体温を上げることがおすすめです。

朝、起きる時間になったら布団の上で寝たままでもいいので、手や足をグーパーグーパーと10回程度やってみてください。血流をよくして体温を上昇させることができます。

もしくは、子どもとのスキンシップもかねて、くすぐり合いをしたり、布団の端から端までゴロゴロ転がったりして、寝ながらできる軽い運動をします。

子どもの手指や足をマッサージしてあげることでも、同様の効果は見込めます」

夜、寝る前

秋山「寝る前にしっかり体温を上げることがおすすめです。

一番効率的なのは、お風呂で湯船につかることです。最近、お風呂はシャワーだけで済ませているという家庭も多いですが、質の良い睡眠を得るには、身体の深部体温をしっかり上げてから下げることで、自然な眠気が訪れる仕組みになっています。

ぜひ、39度から41度までの熱すぎない湯船に親子でゆっくりつかって、湯船の中で楽しめる歌や、文字、数字、アルファベットなどを覚える教材、おもちゃ、バスボムなどのバスグッズを使いながら、コミュニケーションを楽しみましょう。

深部体温を上げて睡眠を良くすることができるうえに、親子のコミュニケーションも得られて一石二鳥です」

夜ふかしをしてしまう子への対処法

寝る時間になって、ママやパパが「寝なさい」と言ってもなかなか寝ず、スマホやゲーム、テレビなどに夢中で、夜ふかしをしてしまう子どもも多いのでは?

こんな子には、どう対処すればいいでしょうか。

秋山「まずは、ママ・パパがスマホなどの電子機器を寝るギリギリまで使わせていることのデメリットを理解することが大事だと思います。

子どもの目の水晶体は大人に比べて濁りがなくきれいなため、光の影響を大人よりも強く受けてしまいます。その上で、電子機器が放つブルーライトは特に、脳を覚醒させる働きがあるため、眠るために必要なメラトニンという睡眠ホルモンの分泌が光によって抑制されてしまいます。

つまり『寝なさい』と言ってから、眠れる身体の状態になるまでには、このメラトニンを十分、分泌させることが重要です。

メラトニンは暗くすると分泌されるため、電子機器の使用は、子どもに寝てほしい時間のおよそ1時間以上前にやめるということが、一番の対策方法です。

絶対に使ってはいけないということではないので、使用する時間帯を夕方に前倒しするか朝に変更するなど、子どもと相談してライフスタイルを見直してみることをおすすめします」

秋山さんによると、他の原因の可能性もあるそうです。

秋山「スマホやゲーム依存になっている子どもは昼間の活動が不十分で、十分な満足感を得られていないケースも多く、満足感を満たすために、帰宅後ゲームなどに没頭するということも起こります。

日中に眠気が起きていないか、休み時間に外遊びができているかなど、学校生活の様子も担任の先生に、一度確認してみるのも一つの方法です。