ハンバーグを自分で焼く店もあれば、ハンバーグ丼を売物にしている店も登場。百花繚乱の時代をむかえたハンバーグ業界に、ニュータイプの店が横浜西口にオープンした。
「焼肉スタイル」を謳う『花より、ハンバーグ。』(以下、『花ハン』)だ。
精肉卸を生業にする親会社が、国産黒毛和牛100%のハンバーグ専門店を開業したのだ。
だけど、「焼肉スタイル」のハンバーグってなんなの? キムチも食べさせてくれたりして……。期待に胸をふくらませつつ、『花ハン』へ出かけた。
一番人気は「花より、和牛ハンバーグ」だそうだ。サイズは、120g(970円/すべて税込)と160g(1200円)と200g(1550円)の3種類。120gを単品でオーダーした。
キッチンスタッフがハンバーグのタネをパタパタしたあと、厨房で焼きはじめた。
カウンターのIH用鉄板プレートでハンバーグを焼けるようになっているのに、自分で焼けないの?
「脂を肉にとじこめるために、両面を数分焼かせていただきます」とホールスタッフ。
なんだ、そうだったのか。ひと安心。
しばらくすると目の前の皿にハンバーグが届いた。
「銀箸でハンバーグをひと口大に切り、鉄板で焼いてください」
鉄板にハンバーグを「ドン!」とのっけて、そのまま焼くものだと思っていたが、どうやらそうではないようだ。
「脂がはねるので、食べやすい大きさに切ったものを焼いていただきます」
小さく切ったハンバーグを銀箸で煎餅のように平たくし、両面を約1分30秒ずつ焼くと教えられた。
焼いている最中、気になったことがある(正しくは、気にならなかったことだけど)。
肉を焼く匂いが、ほとんどしないのだ。焼き肉を食べに行こうものなら間違いなく鬼嫁にバレて、イヤミを言われる。匂いが服に付き、弁解の余地なし。「クサイ、クサイ!」と鬼嫁に怒られる。
ところが、『花ハン』の店内には、焼き肉の匂いがしなかった。ホールスタッフによれば、ダクトがフル稼働しているのだそうだ。匂い対策はもちろん、飛沫感染対策もばっちり。
……と感心していたら、「そろそろ食べごろです」とホールスタッフが教えてくれた。
これが『花ハン』が目下売出し中の「焼き肉スタイル」だった。ハンバーグを焼き肉感覚で、好みの焼き加減で焼いて賞味するというのだ。