終身雇用ではなくなった今、会社員の転職は珍しくなくなっています。

今回は、企業型確定拠出年金に加入している人が、転職のタイミングに起こしがちな「自動移換」についてお話しします。

企業型確定拠出年金でありがちなケースとは?

新卒で大手企業に入社。研修の始まりの入社式で、新人全員が1枚の紙を配布されます。

金融機関の営業員が全体に説明するも、なんのことやら。個人情報を記入し、「どれ選んだら良いの?」「えー分からない!」よく分からないけれど、早く提出しないといけないからと商品を選択。

これが、日本における、よくある企業型確定拠出年金加入の始まりです。

数年後にキャリアアップのために退職する際、人事から確定拠出年金について「自身で手続きしてください」と1枚の紙を渡されます。

「なんだ?こんなの入ったっけ?」よく分からないから放置。気づいたら、そのことすら忘れています。これが当たり前のように起きてしまっているのが現実なのです。

勤め先で企業型の確定拠出年金に加入して、その後転職。その際は一定の条件の場合を除いて、今まで入ってきた確定拠出年金を、退職後半年以内に次の会社の企業型、もしくは個人型に移すことが必須となります。

退職後に「資格喪失のお知らせ」が届きますが、「半年後なら落ち着いた時に手続きしようかな」と思い、気づくと手続きを失念してしまうことが多々発生しています。