[第26回]ニイハオは通じない!? 宮澤佐江と学ぶ「上海」の言葉、文化、習慣

 

――ブッブー！ 上海の方のお見舞いに、りんごを贈ってはいけません。

えぇえ、何で？ りんごは、よくSNH48メンバーの子も丸かじりしてますよ～。ちっちゃい、青リンゴみたいな、見た目酸っぱそうなの。皮をむかないで食べていて、最初は超ビックリしたんですけど（笑）。ごはん食べないでずっとりんごを食べている子もいて、りんごダイエットしてるの？って思うくらい。だから、つまり中国の人にとっても「りんごは身体にいい」って考えられているってことですよね？ お見舞いにだって良さそうなのに、どういうことなんだろう？

――中国でもりんごが「身体にいい」とされているのはたしかで、中国医学（漢方）でもその効能は認められています。日本から渡ったフジなどの品種も人気があるんですよ。でも実は、苹果（ピングオ＝りんご）のことを上海語では「ビング」と発音するんですね。その発音が病故（ビング＝病死）と重なってしまうため、非常に縁起が悪いのです。

うわぁ、それはマズイですね……病気の人にそれは、最悪だ。。。((lll-д-))...

――でもお友だちの上海人に聞いたら「そんな縁起担ぎ、初めて聞いた！」という人もいましたから、結局のところ「ひと次第」ではあるのですが（笑）

（笑）

――このように上海に限らず、中国各地には独自の文化や習慣、言語が息づいています。なかには「中国の各省はそれぞれ違う国だと思ったほうがいい」と表現する人もいるくらい、中華圏では「所変われば品変わる」部分も大きいんですね。SNH48には中華圏各地からメンバーが集まっていますから、活動を通じて、その多様性を知ることもできるのではないでしょうか。

そっかー、ひと口に中国といっても、いろんな文化があるんですねー。今度の上海入りでSNH48メンバーともコミュニケーションが深められればいいな。

――そうでした！ 今月30日は待ちに待ったSNH48専用劇場・星梦剧院のこけら落とし公演で、佐江ちゃんも久々の上海ですね！ 気がつけば、このミラチャイも3月1日の連載開始以来ちょうど半年になりましたし、せっかくですから来週はこれまで勉強してきたことのまとめをしてみましょうか。

SNH48はいよいよ劇場も完成して、新たに2期生も入ってきて……これから私も、もっともっと真剣に取り組んでいけたらいいな。「ミラチャイ」での勉強の成果も発揮しなくちゃいけませんね！ 来週も楽しみにしていてください。谢谢大家！（皆さん、ありがとう！）シャジャ！ ゼーウェイ！ヾ(@⌒ー⌒@)ノ

【今回のまとめ】
◎中国入門ポイント
☆上海に限らず、中国各地には独自の文化や習慣、言語（方言）が存在し「中国の各省はそれぞれ違う国だと思ったほうがいい」ともいわれるほど。

ビジネスの際にも中華圏としてひとくくりで考えず、各地域の特徴を理解したうえでの方策が求められそうです。また日常のコミュニケーションにおいても、相手の故郷（地元）の文化を尊重することで、お互いの距離がぐっと縮まることも。中華圏の多様性を学び、宴席での会話やスピーチ等にぜひ活かしてみてください。


◎今回のフレーズ＆単語
☆ 星梦剧院【Xīngmèng jùyuàn】：SNH48専用劇場・星夢劇院
☆ 大闸蟹【dàzháxiè】：上海蟹
☆ 上海话【Shànghǎihuà】：上海語
☆ 广东话【Guǎngdōnghuà】：広東語
☆ 苹果【píngguŏ】：りんご
☆ 病故【bìnggù】：病死（する）

＊本文中の赤字は、中国語です。
＊)中国語の表記は、上海（大陸）で使われている簡体字を使用しています。また【 】内には、中国語の発音表記として漢語拼音(ピンイン)を記しています。

撮影:中川有紀子 スタイリング:山本隆司 ヘア＆メイク:長谷川喜十郎(JULLY)