【マロリーポークステーキ】 肉汁がたっぷり

肉もソースも香辛料も美味! あっという間に「富士山」登頂!

一度芯まで火を通してあるにもかかわらず、ナイフを入れた瞬間肉汁が流れ出すほどジューシーだった。

完食できたのは肉質の良さも理由のひとつかもしれない。

【マロリーポークステーキ】 ワサビと柚子胡椒でさっぱりと食べられる

加えて調味料も良かった。ステーキに付いてくるオリジナルのステーキソースや、各テーブルに用意された岩塩、ブラックペッパー、ワサビ、柚子胡椒で食べる。

ステーキは塩コショウが一番うまいと思ってきた。けれど、この店のステーキソースはなかなか。やや甘く、ステーキがよりいっそうおいしく感じられた。

もっと大きなステーキを頼むとステーキソースが足りなくなるのではないか。

「そのときは追加させていただきます。もちろん無料です」

【マロリーポークステーキ】「富士山」の標高は、人差し指の第二関節ほど

ステーキソースや塩コショウや香辛料で味変させながら味わうことで、いつの間にやら人生初の450グラムの塊を完食していた。

「豚肉の脂は牛肉と異なり、あさっりしています。しかもうちが使っているカナダ産三元豚(肩ロース)はくさみがありません。だから最後までおいしく食べられるのではないでしょうか」

【マロリーポークステーキ】「富士山セット」

ところで、店長はどの山を登頂しているのだろうか。

「私も『富士山』です。というか、男性の大半が『富士山』を注文します。ひとりで『マッターホルン』を頼む方はまずいません。『富士山』も『マッターホルン』も『オリンポス』もシェア大歓迎です」

この店は女性客が多いのだそうだ。女性ひとりの場合は、『日和山』か『高尾山』をオーダーする人が大半だと聞いた。

「複数で来られた方はインスタ映えする『マッターホルン』を注文し、シェアされます」

でも、万が一、食べきれず残した場合、どうなるのか。

「容器に入れてテイクアウトしていただきます。容器代はいただきません。ソースもお渡しします」

飲食店としてあたりまえのことなのかもしれないが、良心的ではないか。

【マロリーポークステーキ】 店は奥が広く、丸テーブルが3卓あった

もうひとつ気になったことがある。メニューに「ガーリックライス」が載っているのだが、セットのライスを「ガーリックライス」に変更できるというのだ。

「『ガーリックライス』は単品だと330円ですが、プラス100円で『ガーリックライス』に変えられます」

ステーキハウスのご飯といえば、鉄板で作るガーリックライスが定番。この店はステーキをフライパンで焼くように、「ガーリックライス」もフライパンで作る。

次回は「富士山セット」を頼み、ライスを「ガーリックライス」に変えてもらおう。

夜は、ワインを飲みながら数名で「オリンポス」を制覇する「うまい肉党」の党員も多いそうだ。

【マロリーポークステーキ】

【マロリーポークステーキ 中目黒店】

住所/東京都目黒区上目黒3-5-20
電話/050-5861-0521
営業時間/11時30分~14時30分(LO.14時)、17時~22時(LO21時)無休
※中目黒の他、自由が丘、大手町、東戸塚、横浜、いずみ中央(横浜)、難波(大阪)にも店舗がある。

東京五輪開催前の3歳の時、亀戸天神の側にあった田久保精肉店のコロッケと出会い、食に目覚める。以来コロッケの買い食いに明け暮れる人生を謳歌。主な著書に『平翠軒のうまいもの帳』、『自家菜園のあるレストラン』、『一流シェフの味を10分で作る! 男の料理』などの他、『笠原将弘のおやつまみ』の企画・構成を担当。