前回見たSNH48のステージは5月のものだったんですけど、ちょっとあの、う~ん、何て言えばいいかな……。前々回の1月から4カ月間の成長はそれなりに見られたんですけど、期待値が高かったこともあって満足できなかったんですね。「ミラチャイ」でもずいぶんお話させていただきましたけど、すっごい悩みを抱えて帰ってきちゃって(第14回)……あまりスッキリした気持ちではなかったんです。

1月のSNH48お披露目公演の時もそう。回数でいえば5~6回は上海に行っているんですけど、たぶん、こんなにいい気分で帰って来られたのって、初めて彼女たちに会った時以来なんじゃないかな。しかも今回は日本で才加の卒業とかあったし、上海のこれまでのことを思い悩んでばっかりの現地入りでした。

でも!!! ふたを開けてみれば久々に、気分上々で帰ってくることができました~♪

――佐江ちゃんのテンションをそれだけ上げてくれた“いい初日”とは、どんな舞台だったんでしょうか。

SNH48のメンバーにはこけら落とし公演後、こうやって伝えました。「1月のお披露目公演を見た後、あんまりの出来に『言うことはありません』って言ったの覚えてる?」って。そうしたらみんな「はい……」ってうつむいちゃって。そこに私が「でも今回は、いい意味で言うことがないよ」って言ったものだから、一瞬の間の後に「……はぁあああ!」って、みんなパーッと顔が明るくなって(笑)

――SNH48の後輩たち、嬉しかったでしょうねぇ(笑)

(笑)こけら落とし公演が100点でなかったことは間違いないし、「もうちょっとこうしたらいいんじゃないか」っていうのはもちろんあったんですけど、ようやくSNH48というグループらしさが出てきたかな、というか。ダンスのレベルも表現力も確実に成長しているのが分かったから、なんていうか、安心しました!

厳しいことを言えば、レベルはほんと、まだまだです。でもこんなこと言ったらAKB48だってダンスも歌も表現力も「いや、コレはないだろう」って状況から始まりましたし(笑)。AKB48の最近の研究生たちは、それなりにできる子たちが集まってきているからレベルも高いし、期待値も高いけど、でもSNH48はまだ新しいグループで、ほんとに素人の子たちが練習を積み重ねてここまで来たんだなぁって……時間としては1年もかかってしまったけど、でもようやく将来が見えてきたというか。

――劇場が完成するまでにも工期の遅れなど、いろいろなことがありました。でもそんななかでも、彼女たちは見えないところで努力を続けていたんでしょうか。

はい、彼女たちの頑張りが一番にあると思います。そしてもうひとつ、少し前にダンスの先生が変わったことも大きいかな。

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