【ガチ中華】オススメは聞いてみよor壁を見よ!常連になればVIPに?
中村:まずは「聞いてみること」です。
中国語でオススメ料理は「推荐菜(トゥイジェンツァイ/※荐=薦の簡体字)」、得意料理は「特色菜(トゥスーツァイ)」といいます。「菜」は「料理」という意味です。筆談で「推薦菜」「特色菜」と書いて見せても通じます。
メニューにないオススメや旬のものは、壁に貼られていることもあります。
「推荐菜 〇〇」とか「特色菜 〇〇」なんて書かれているのを見つけたら、指差して「あれをください」と伝えればOK!
順番が前後しますが、10カ条の10番目で「彼らは日本人の来客を心待ちにしている」と紹介しました。
【ガチ中華】の“中の人”も「日本人は【ガチ中華】を知らない」ということをよ~く理解していて、だから壁一面に料理の写真をいっぱい貼り出しているお店も多いのです。
写真が暖簾のようになっちゃっているお店もあるくらいなので(笑)「分からないことが前提で歓迎されている」と、気軽にチャレンジしてみてほしいですね。
中村:オススメをあれこれ頼んでみたいけど「食べきれなかったら?」と不安になる方もいらっしゃるかもしれません、でも大丈夫!
中国語圏の人たちは料理が余ったら遠慮なく「打包(ダーバオ)」(持ち帰り)しますから「持ち帰りたい」とか「打包」と伝えれば、テイクアウトできます。
中国ではコロナ禍の影響もあってデリバリーが日本以上に発達しているので、【ガチ中華】でもテイクアウトやデリバリーの対応が、非常にスムーズなお店が多いんですよ。
――では、上級編についてもレクチャーお願いします!
中村:【ガチ中華】のお店に対してなんとなく気後れするのは「中国のサービスって冷たい感じがするから」という理由もありそうですよね。
実際、そういう店員さんに当たってしまうこともありますが(笑)、反対に「常連には露骨なほど手厚い」というのも、中国的なサービスだったりします。
何度も通って毎回いろんなメニューを頼んでいるうちに、注文していない料理やデザートが必ず1品、運ばれてくるようになったり。
【ガチ中華】の売りはなんといっても「本場」の味ですから、「オーナーの故郷の料理が食べたい」といえば、メニューになくても作ってくれるようになったり。
時には片言の日本語で、コミュニケーションがうまくいかないこともあるかもしれません。
でもそこまで“込み”で【ガチ中華】。日本にいながらにして「海外旅行」気分が味わえると捉えてみれば、【ガチ中華】を余すところなく楽しめるのではないでしょうか。
【ガチ中華】とはいっても、食材や調味料をすべて現地から取り寄せられるワケではありません。
通の方によっては「ガチじゃない!」と感じることもあるかもしれませんが、アメリカでもオーストラリアでも海外における【ガチ中華】とはそういうもの。そこはどうぞおおらかに受け止めていただければ(笑)。
――ではいざ【ガチ中華】へ! と意気込みたいところなのですが、やっぱりまだ敷居が高いような……。
中村:そんなビギナーのためにも、僕らが【ガチ中華】の“ゲートウェイ”と呼んでいる「中華フードコート」があります!
池袋の「中華フードコート」で「いま“麻辣”といえばコレ!」ともいうべき「麻辣香鍋(マーラーシャングオ)」に挑戦してみましょうか。