まるで普通の恋人同士のように

その後どんな変化があってこの既婚男性と不倫関係になったのか、Aさんは「私は長い期間彼氏がいなくて、既婚であっても自分に関心を向けてくれる男の人に弱かったのかもしれません。彼は私の話をいつもちゃんと聞いてくれて、遊び相手じゃなくてひとりの人間として意見をくれました。そういう姿を見ていていつの間にか好きになったのだと思います」と打ち明けてくれました。

ふたりで食事に行くようになり、週末はドライブデートなどもして、男性との関係は「本当に独身の人と同じ感じでしたね。その頃は彼から家庭の事情を聞いていて、奥さんが元夫と不倫していたのも別居しているのも本当のこととわかっていました。それで私も気が緩んでしまって」と、彼に対して既婚のイメージが変わっていたことを振り返ります。

心の距離が近づけば体のつながりを持つのは止められず、ある夜居酒屋を出てから「そういう雰囲気になり」、ホテルに入ったそうです。

「彼と不倫関係になったことは後悔していません」と話すAさんは、いざベッドに入ったときに「君のことが本当に好きだ」とはっきり口にした男性の気持ちを信じた、といいます。

妻の不倫が原因で別居しており、結婚生活が破綻していると思われる状態だったことが、ふたりの恋心にブレーキをかけない一つの要因だったことは間違いありません。

彼と肉体関係を持つようになってからは、仕事の帰りにAさんの部屋で食事をしたり週末は彼が泊まったり、独身者同士のお付き合いと変わらない状態が続きました。