「ゲームが好きで、平日は宿題が終わった後で持ち運べるゲーム機を持って友達の家に遊びに行っていた小学2年生の息子。
お友達とは園の頃から仲良しでお母さんともLINEのIDを交換してよく話していて、今まで大きなトラブルはありませんでした。
ある日、友達の家から帰宅した息子の様子がおかしく、元気がないので『どうかしたの?』と聞いてみると、ゲーム機を入れるポーチをお友達にあげた、とのこと。
息子が気に入って選んだポーチで大事に使っていたのに、『どうしてあげたの?』と続けて聞くと『○○で遊んでいて、僕が負けたらあげるって約束したから』と言いながら泣き出してしまい、私も途方に暮れましたね……。
ひとまず友達のお母さんに電話して事情を話すと、『○○くんに勝ったからもらったとうちの子も言っているけど、申し訳ない』と返してくれることになり、安心したけれど今度は取り上げられた友達が心配で。
すると、そのお母さんが『うちもゲーム機を入れるポーチがほしかったから、買ってあげるつもり』と言ってくれて、こちらこそ申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。
こういう約束をするものだ、と改めて気が付き、ものをあげたりするような約束は今後は控えるよう、息子に何度も話しました。
お友達の親と話せる仲だったからまだよかったけれど、これが知らないおうちのお子さんだったらと思うと、今も気が滅入ります」(40歳/自営業)
ゲームの勝ち負けで何かをあげるような約束は起こりがちですが、大事にしているものなら本人に悔いが残り、また親同士も気まずい思いをします。
「子どもであっても約束だから」と守ることを第一に考える人もいますが、それで子どもの友情が消えて疎遠になるようなら本末転倒では、と筆者は考えます。
約束を守ることはもちろん大切だけれど、安易にものを渡したり相手の大事なものを賭けたりするのは控えるのが正解。
それも楽しく遊ぶためのマナーではないでしょうか。