【台湾6泊7日食べ歩きの旅①台北編】臨江街夜市と基隆路の交差点そばにある人気の生煎包(焼きまんじゅう)店。早い時間からオープンし、行列ができている

2000年以来、台湾に関する本を10冊以上書く機会に恵まれ、ウェブでもコラムを連載させてもらっていたが、コロナ禍の3年間で台湾通いの道は絶たれてしまった。

昨年、ようやく解禁になったものの、目の前の仕事に追われお預けを食っていたが、最近ようやく訪問が実現した。

今回から数回に渡って6泊7日の台湾一周グルメ旅をお送りしよう。

フォトギャラリー3年半ぶりの台湾6泊7日食べ歩き!台北のおすすめグルメを見る
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成田から台北往復3万4000円台を発見!

「いつ来るの?」

台北に住む旧友ヤンくんからメッセージが来たのは連休明けのこと。外出先でもマスクを着けなくなり、飲み会の機会も増えてきた今年。

SNSでは「台湾へ行きました!」のような投稿を相次いで目にし、焦り始めていた。

早く台湾に行きたい。そんな私を後押ししたのが、「いつ台湾に来るの?」というヤンくんの言葉だった。

私はとっさに、「今週末はどう?」と返していた。スマホとにらめっこして、一番安い航空券を探す。週末を避けて金曜日に台湾に入り、帰国を平日にすればそれほど高くはない。

LCCのスクートで成田・台北往復3万4000円台を発見!

LCCは早朝出発や深夜到着など、使い勝手が悪い便が多いが、今回は昼の12時に出発し、帰国便は午前6時45分発。悪くない。

【台湾6泊7日食べ歩きの旅①台北編】臨江街夜市そばの裏路地に立つと、どこにいてもTaipei101が目に入る。90年代に台北で暮らしていた私にとって、2004年末にオープンしたこのタワーは新しい台北の象徴だ

ヤンくんとは30年前、アメリカ留学中に知り合った、私にとって人生初の台湾人だ。

彼は20代のときカナダに移住したのだが、高齢になった台湾の両親に会うために、一時的に台湾に戻ってきていた。今年の夏まで台湾にいるという。

ずっと連絡を取り合っていたものの、台湾で会うのは25年ぶりだろうか。

知り合った当初、私は英語しかできず、彼の英語はたどたどしかった。

カナダに移住した今、彼の英語はぐんと上達し、私は台湾に7年住んだことで北京語(台湾華語)が上達した。

コミュニケーションの幅が広がって、複雑な会話もできるようになった。おたがいの家族のこと、高齢の両親のこと、台湾文化のこと、子供のこと……。