仕事でもプライベートでも、避けられないのが周囲の人との関わりです。

合わないなと思う人がいても「いい関係でいなければ」と無理をして接触を重ねていると、いずれ心がダウンしてしまいます。

他人とストレスのない付き合い方を考えることは、相手ではなく自分のため。

「人と正しい距離を取る」とは、具体的にどんな状態を目指せばいいのでしょうか。

苦手な人との関わり…どうすればいい?

「合わない人でも仲良くする」が人間関係の正解ではない

自分に関わってくれる他人について真摯に考える人ほど、「みんなに好かれなければ」「合わない人でも仲良くしなければ」と自分の気持ちを無理に上向きにさせようとします。

誰とでも仲良くできるのは確かに理想ではありますが、人間関係は自分の思いだけで成立するのではなく、相手の意思も必ず存在します。

「合わない人」「ストレスを感じる人」にとって自分はどんな存在なのか。客観的に見たときに、こちらが常に気を使って何とかなっているような関わりなら、それは健全といえるでしょうか。

悪い例を挙げると、こちらがいつも笑顔で何でも聞いてくれることを逆手に取った相手が無茶な要求をしてきたり、相手のために時間を割くことを当たり前にされて楽しくない時間に付き合わされたり……最終的に心が「もうイヤ」と悲鳴を上げて逃げ出したくなります。

そんな自分を受け入れてまで「みんなに好かれる」ことが果たして正解なのか、人を大切にしたいと思う人ほど、実は自分の「こう在りたい」を無視している状態は多いものです。

誰かといい関係でいたい、つながりを大事にしたいと思うときこそ、それと等しく自分についても「こう在りたい」という気持ちをしっかりと見つめることが、居心地のいい境界線を生みます。