■ネットバンクは有利な金利もうれしい

先ほど紹介したとおり、ネットバンクの魅力のひとつに高金利の設定があげられます。これはコスト削減の分を高金利で顧客側に還元しているからです。

各行それぞれの金利設定を行っているため、ホームページで確認が必要ですが、一般的には都市銀行や地方銀行より少し高めの金利にしていることが多いようです。

「銀行の金利なんてどこでも同じで、低いんでしょ?」と思うのは実は間違いです。例えば1年ものの定期預金に50万円を預けたとします。メガバンクでは執筆時点で0.025%の金利が標準的です。ところが、ネットバンクのひとつ、ソニー銀行では0.250%の利息がつくのです(2013/12/22現在)。なんと10倍も利息が違うことになります。1年後に1250円の利息か125円の利息か、と考えればどちらがお得かは一目瞭然です(なお、預貯金の利息には20%の源泉徴収がされます)。

いくつかのネットバンクがあって、金利やサービスを競い合っていることも利用者にとってはうれしいポイントです。例えば、ネットバンクは振込の手数料も安いことがあります。一定の条件(預け入れ残高など)で他行への振り込みが無料になることがあり、家賃の振り込みをしただけで420円かかることもある都市銀行などと比較すれば、年間で5000円も差がつくということもありえます。

■ネットで口座開設資料を請求しよう

もし「ネットバンク、いいかも!」と思ったらぜひ口座を開いてみましょう。開設費用や維持費用は無料ですから「とりあえず」でもっておいても困ることはありません。

一般的にネットバンクと呼ばれるのは、下記の銀行です(厳密な定義ではありませんが、FPとしてオススメ問題なしと考えるところです)。それぞれホームページで「ATM利用料金」「振込手数料」「預金金利」を紹介しています。比較サイトもあります。

ソニー銀行 [https://moneykit.net/]
ジャパンネット銀行 [https://www.japannetbank.co.jp/]
新生銀行 [https://www.shinseibank.com/]
楽天銀行 [https://www.rakuten-bank.co.jp/]
セブン銀行 [https://www.sevenbank.co.jp/]
住信SBIネット銀行 [https://www.netbk.co.jp/wpl/NBGate]
じぶん銀行 [https://www.jibunbank.co.jp/pc/]

もしどこにするか悩んだら「自分がよく利用するコンビニのATMで無料か」という観点からまずはチェックしてみるといいでしょう。手続きの一部はATMに寄らず、ネットバンキングで完結することもありますので、「ホームページの見やすさやわかりやすさ」もチェックポイントです。

お気に入りのネットバンクがみつかったら、「口座開設」といったボタンをクリックし、必要項目を記入し送信します。免許証をスマホで撮影してメールできるなら、WEBだけで申し込みが完了する銀行もあります(そうでない場合、一度送られてくる口座開設書類にサインしてコピーを郵送すればいい)。

不明な点はコールセンターが対応してくれるなど、「支店がないから不安」ということはほとんどありません。金利もお得で、コンビニATM手数料無料なんてうれしい話ですおね。

ネットバンク、2014年は開設してみてはどうでしょうか。
 

やまさき・しゅんすけ 「人生の幸せの問題は、たいていはお金の問題である」という考えのもと、お金と幸せについて考えるファイナンシャル・プランナー(FP)。公的年金制度・退職金制度、投資教育が専門。Twitterでは毎日一言「お金の知恵」をツイートしてます。副業はオタクで、まちあるき、アニメとコミック、ゲーム好き。所属学会は東京スリバチ学会と日本年金学会