イ・ジョンソクさんは二つの顔を持つ俳優

『デシベル』メイキング風景 © 2022 BY4M STUDIO, EASTDREAM SYNOPEX CO., LTD, MINDMARK Inc. ALL RIGHTS RESERVED.

――日本でも人気のあるイ・ジョンソクさんは、爆弾設計者の高IQテロリスト役を演じています。ジョンソクさんはこれまでロマンス作品の出演が多かったなか、昨年から映画『THE WITCH/魔女 ―増殖―』、ドラマ「ビッグマウス」と、悪役や復讐に賭ける役を演じ、これまでとは違う表情を見せていますが、今回キャスティングされたのはなぜですか。

まずはすごく詳しく作品をご覧になっていらっしゃいますね。ジョンソクさんは、私からすると二つの顔を持っている俳優だと思うんです。というのも、すごく優しい目をしていて、ロマンチック作品の主人公のようですよね。

ただ、少し離れたところでじっと彼を見ていると、肌が白いこともあり少し冷ややかな印象も感じました。彼にとってその二面性を持っているというのは、長所になると思ったんです。彼自身「ソフトな役もいいけれど、もう少し個性的な役もしてみたい」と言っていて。

最初にキム・レウォンさんが決まっていて、その後、ジョンソクさんがこの役に関心を持っているようだという話を聞いたので、彼に会ってこの役について説明することから始めました。

この役は、根っからの悪役ではなく、1年後にはテロリストになっている。ということは、テロリストになるまでの1年が描かれていない。

それまでの過程は自分自身で役を考えて作っていき納得したうえで演じないといけないので、役を深めるため、私自身が記者になって、テロリストに質問をする状況を想像して役の背景を作り上げていくという手法を取りました。

『デシベル』 © 2022 BY4M STUDIO, EASTDREAM SYNOPEX CO., LTD, MINDMARK Inc. ALL RIGHTS RESERVED.

私が記者ならばテロリストにどんなことを質問するか、10枚ぐらいの紙に用意しました。ジョンソクさんがテロリスト、私が記者という想定で、「どうしてこんなことをしたんですか?」「なぜこの音に反応する爆弾を作ったのですか」など、その動機も含めて質問してやりとりしたという設定でまとめていきました。

それをジョンソクさんにお見せしたところ、納得してくれましたし、深い話もたくさんして、キャラクターについても話し合いができましたので、彼にこの役をお任せしようということになりました。