やはり大物は違うと感じたキム・レウォンさんとの撮影秘話
――本作は、サッカースタジアムや大型ウォーターパークといった人がたくさんいる場所での大規模な撮影もありましたが、撮影で大変だったことはありましたか。
サッカー場のシーンは、一番お金がかかりました(笑)。エキストラが数百人もいて、その数百人の方々を全部こちらでコントロールしなければいけなかったので、大変な撮影だったんです。しかも、そんなサッカー場をキム・レウォンさんは全力で一周走らなければいけなかった。
撮影時期はコロナ禍だったのですが、レウォンさんはワクチンを打ってすぐの撮影だったんです。実はそのワクチンの副作用によって、彼自身とても苦しそうで、体力的にも見てすぐ、かなりきついだろうとわかったのですが、やり遂げてくれました。
数百人のエキストラの方を集めていたこともあり、あのシーンの撮影を延期することはできなかったので、レウォンさんも走るしかない状況だったとはいえ、ひとことの不平不満も言わずに頑張ってくれたので、やはり大俳優は違うなと思いました。
――ちなみに、監督の映画『恋は命がけ』は、イ・ミンギさんと「愛の不時着」で日本でも知られるソン・イェジンさんとのラブストーリーが素敵ですが、劇中では日本のホラー映画『リング』や『呪怨』のエッセンスも垣間見えました。お好きなのですか?
『リング』や『呪怨』の影響を受けたくないと思っていても受けてしまうぐらい、とても好きな作品です。
――いろいろなお話をありがとうございました。では最後に、日本のみなさんにメッセージをお願いします。
『デシベル』を日本の観客のみなさんがどんなふうに観てくださるのか、とても気になっているところです。よかったら、ぜひご覧ください。
【映画情報】
大都市・釜山。ある一軒家で起こった爆破事件のニュースを目にした元海軍副長カン・ドヨンにかかってきた一本の電話。
「次のターゲットは、サッカースタジアムだ。通報したり観客を避難させたら爆発する」。
それはテロリストからの脅迫だった。
仕掛けられたのは普通の爆弾とは違い、騒音が一定のデシベルを超えると制限時間が半減して爆発する特殊爆弾だ。ドヨンは事態を把握する間もなく、5万人の観衆で埋め尽くされた釜山アシアード競技場に向かうが……。
『デシベル』
11月10日(金)新宿バルト9 ほか全国公開
監督:ファン・イノ
出演:キム・レウォン、イ・ジョンソク、チョン・サンフン、パク・ビョンウン、チャウヌ(ASTRO)ほか
配給:クロックワーク
2022/韓国/110分/シネスコ/5.1ch/原題:데시벨/英題:DECIBEL/字幕翻訳:福留友子/G
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