年末年始に向けてイベントが増えるこの季節。ごちそうを食べる機会や食事量が増える場面が多くなるのではないでしょうか。
楽しい反面、胃が重く感じたり、夜中に胃がムカムカして目が覚めたりする人もいるでしょう。食べた物がいつまでもおなかに残り、何となく胃が膨らんでいる、と感じる人もいるかもしれません。
今回は、そんな胃の不調を日常生活のなかで簡単に対処する方法をご紹介します。
胃痛・胃もたれってどんな状態?症状を解説
この時期は胃薬のテレビCMを頻繁に目にすることからも、胃のトラブルで悩む人の多さがうかがえます。しかし、ひとことに胃のトラブルといっても原因はさまざまで、なかには病気が隠れている場合もあるのです。まずは、自分のからだのなかで何が起きているのかを把握しましょう。
胃痛とは、鋭い痛みを胃のあるみぞおち辺りに感じることをさします。胃の中は胃液によって強い酸性状態になっていますが、胃粘液の働きで胃自体がダメージを受けない仕組みになっているので普段は痛みはおきません。しかし、何らかの原因で胃液と胃粘液のバランスが崩れ、胃液が胃粘膜に触れて炎症を起こすと、胃の痛みにつながります。
胃もたれとは、食べ物の消化が遅いことで起きる胃の不快感の総称です。「胃が重い」「胃がムカムカする」「胃が膨らんでいる」「胃が苦しい」「吐き気がする」など表現は人によってさまざま。
胃は膨らみながら食べ物をいったん蓄え、胃液で消化しながらぜん動運動で少しずつ腸へ送り出す仕組みになっています。この胃の働きに影響を及ぼすのは、自律神経やホルモン、食べ物の成分などです。これらの要因が複雑に重なりあうため、どこに問題が起きても胃もたれを感じやすくなります。
慢性的に感じる胃の不調の原因とは?
胃痛や胃もたれといった症状だけをみて対処をすると、一時的に効果を感じるかもしれませんが、原因は解決しておらず、しばらくすると不快な症状を繰り返す場合もあります。自分の胃の不調はどこからきているのか、原因を把握したうえで対策を考えましょう。
胃の不調は、ピロリ菌感染や逆流性食道炎、胃潰瘍などの病気がなければ、日常生活に問題がある場合がほとんどです。
食生活が乱れると胃に負担をかけ、胃痛や胃もたれの原因になります。胃の機能を保つためには、規則的に食事をして胃が働く時間と休む時間のメリハリをつけることが大切です。
食べたり食べなかったり、就寝直前に食事をしたりすると、胃の働きのリズムが乱れ機能低下が起こりやすくなります。また、カフェインやアルコール、香辛料などの刺激物は直接胃粘膜にダメージを与えるので、摂り過ぎには注意が必要です。
そして、多すぎるストレスを抱えていないか振り返ってみましょう。ストレスが増えすぎると自律神経のバランスを乱し、胃を過剰に働かせすぎたり、にぶらせたりすることで、胃痛や胃もたれにつながります。
また、年齢とともに胃の働きが衰えるため、特別な問題がなくても胃液や胃粘液の分泌のバランスが崩れたり、胃のぜん動運動に乱れが生じたりする場合もあります。