「自分の中学受験時の親の行動で、今でも親との関係があまり改善していません。

小学校4年生から受験塾に通い出しましたが、その時点ではまだエレクトーンをやっていました。

コンクールなどに出るほどの実力ではないものの、弾くことが好きだったので楽しんでいたのですが、小学校5年生になった時点でエレクトーンは親に辞めさせられてしまって、習い事は受験塾と英検対策用の塾のみ……。友達と会う時間も制限されました。

正直、そこまで勉強が好きなわけではなかったので、気晴らしを失って成績も頭打ちのまま受験に臨むことになってしまいました。

親は勉強以外やらせなかったのになんで? と私が希望の中学校に行けなかったことを疑問に思っていると思います。私としては『だからじゃないの?』と思いますけど……」(IT関係勤務/37歳)

受験が近づくにつれ、他の習い事をセーブするのはよく耳にする話です。

しかし、塾以外の習い事が子どもにとって勉強の気晴らしになっているなど、ポジティブに作用している場合に無理にやめさせてしまうと、子どもの心になかなか消えないしこりを残すことも。受験の結果が芳しくない場合はなおさらでしょう。

またこの「他の時間を削って、とにかく塾に使う時間とお金を増やせば成績が上がるはず」という勘違いは、自分自身があまり勉強に時間を使った経験がなく、さらにあまり勉強が得意ではなかったという親がやりがちな行動です。

もちろん、勉強時間を増やすことで成績を伸ばす子もいるでしょうが、それが全ての子どもにとっての正解とは限りません。

成績の伸び悩み=学習時間の不足と安直に導き出さず、子どもや塾と話し合って改善策を導き出しましょう。