五朗さんと寺脇さんには、

「長年舞台に立ってる俺らでも、東京公演が終わって地方公演をやって、大千秋楽の何回か前の公演で、『あ! この台詞回しって、この言い方が一番すっきりするんだ』って気づくことがあるから、これから気づくことって本当に多いと思うよ」って、幕が開く前から言っていただいてたんです。

自分では、そんな気づけるぐらいまでになれるのかなあ、って思ってたんですが、やっぱりここまできて、「あ! この台詞、この言い方が、一番気持ちいいなあ」とか、「今日こうやって言ってみよかな」とか思えるようになったんです。

やっぱり台詞って掛け合いなので、相手の方の言い方が違っていたら、次に自分が返す台詞の言い方も変わってきたりするんです。だから舞台っておもしろいんだなあ、っていうのを、本番始まってから、スゴく気づかせもらってます。

――だから、何度訪れても新たな発見があるし、毎回違った『クザリアーナの翼』が見られるというわけなんですね。

ハイ。あと変化といえば、やっぱり基礎体力はできてきたな、っていうのを感じています。ウソではなく、全然疲れてないんです。ホントに疲れてなくて、休演日がイヤなくらいなんですよ。だから今日は休演日に取材があって、ホントに嬉しいんですよ。

――今日は休演日にお話を伺ってますが、お休みのところ申し分けないなって、実は思ってたんですよ。

ううん。ホントに。休みたくないんです!!!

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