解決できない「痛み」をどうするか

現在の祥子さんは、マッチングアプリを退会し新しい出会いは求めていません。

出会いを掴んでも結局は元彼に苦しめられる自分を見れば、次の恋愛にも積極的にはなれないですよね。

抱えた痛みを解決しない限り前には進めませんが、そのためには当時の「報われなかった自分」への事実を改めて受け入れる必要があります。

元彼がどうであれ、自分はがんばったのだと思えるのなら、見るべきはそこです。

「拒絶された自分ではなく、がんばった自分を思い出して『それでいい』とできたらいいですよね」

そう言うと、祥子さんは小さくうなずきました。

元彼とつながりが切れていることはむしろ幸運で、姿を見かければ当時のことがネガティブに思い出されるけれど、そんな機会もないのなら「元彼に通じなかっただけ」ときっぱりと割り切る力で痛みを断ち切れます。

今の現実は自分の選択の結果でもあって、それを忘れないこと、「次は恋人ときちんと話し合おう」と改善を考えるのも自分のためです。

過去の「報われなかった自分」を、これからの「好きな人との関係にがんばれる自分」にする勇気が、不毛な執着から抜け出す力になります。

過去はそれで置いておく、これから自分は「どうありたいのか」に集中してみると、元彼に縛られず自由に恋愛を楽しめる自分の姿が想像できるはずです。