「SNS依存」になる前に

元カノの「その後」が気になり、毎日こっそりと投稿を見に行っては情報を得る、日常を把握したがるのは、未練と感じます。

SNS以外でその人の姿を知る手段がないと、チェックすることがやめられずに常に更新を期待するようになり、自分こそ「日常」の多くの時間を相手に費やします。

仕事中でもトイレに入るときでもスマートフォンが手放せず、最新の情報をいつもほしがってSNSを覗くのは、いわゆる「SNS依存」の状態。

SNS依存は、自分の承認欲求を満たす手段としてそこでの反応に心が囚われていることを本来は指しますが、こんな「元恋人への執着から見ることがやめられない」のも、SNSに縛られている証拠といえます。

この男性に限らず、「自分が目を離しているスキに何かあったら嫌だ」とばかりに相手のアカウントを執拗にチェックする人はいて、意識が「投稿の確認」に向く回数が多く、その結果ほかの人とのつながりでも相手の姿が前に出ておかしな振る舞いをします。

元恋人や疎遠になった友人など、ネガティブな終わりを迎えた人ほどその後の過ごし方が気になるのは理解できますが、「把握すること」にこだわると次は「監視」が始まり、自分の思考が相手に支配される危険を忘れてはいけません。

気軽に触れられるからこそ、ときには思い切って自分から遠ざけるのも、健全な心でいるためには大切です。

「人の投稿によって追い詰められる」ような状態こそSNSでは避けるべきで、心の在り方が悪いほうに傾いている、と気がついたら意識から切り離す努力をしましょう。

SNSが身近になった現代は、誰かの情報を得たいと思えばすぐ手に入れることができるかもしれませんが、意識を向けすぎるとその人の存在に心が左右されるようになります。

言葉を目に入れる機会を減らすのは、思考の軸を自分に置くために重要です。

振り回されることなく、自分の前向きな気持ちを第一にできるような使い方を、SNSでは心がけたいですね。