話題のあのトイレも!代々木深町小公園トイレ
次は完成時に「透明のトイレが爆誕した!」と大きな話題になった、代々木深町小公園トイレへ。
ツアーでも最も人気なトイレとのこと。
このトイレ、普段は透明だけれど、人が中に入り鍵を閉めると曇って中が見えなくなるんです。
ガイドさん曰く、「防犯性を考慮し、中に誰もいないことを一目瞭然にするため」なんだそう。(ただユニークなだけじゃなかったのか...)
実はこのプロジェクトに起用されたデザイナーは、建築家、工業デザイナー、クリエイターの3区分で選出されているんだとか。
ガイドさん曰く、建築家は背景を考慮してデザインし、工業デザイナーはトイレそれ自体に凝る。
そして、クリエイターは「こんなトイレができるのか!」と驚いてしまうようなアイデアを形にするそうです。
このトイレをデザインしたのは、建築家の坂茂さん。
公園の遊具や景観に合わせて色を組み合わせたことで生まれた、このカラーリングなんですね。
防犯性に加えて、景色に馴染むように作られたトイレだとは…説明を聞かないとわからなかった…。
中に入ってみるとびっくりするぐらい広くて、思わずうろうろ。
外からはうろうろする筆者の姿は全く様子が見えなかったそうです、すごい。
説明を受けながらトイレを見ていると、何やら楽しそうに写真を撮っている外国人観光客の方々がいました。
話を聞いてみると、映画を見てドイツからわざわざ見にきたんだとか!恐るべし『PERFECT DAYS』パワー!!
冬になると、気温の関係で透明になるのに時間がかかるんだそう。
そのため、5月まで曇ったままの仕様で運用しているんだとか。
この日は残念ながら透明な姿は見ることができませんでしたが、話題のトイレを見ることができて大興奮でした。
夏にリベンジを心に決めました。さぁ私のために透明になるのです。
トイレはおまけ?幡ヶ谷公衆トイレ
意外な発想で面白かったのは、幡ヶ谷公衆トイレ。
このトイレは唯一外国のデザイナーである、マイルス・ペイントンさんのデザインで、タイトルは「With toilet」。
そう聞くと、「え?トイレは本体ではないってこと?」と疑問に思いますが、行ってみるとまさにその通りでした。
「ひろっ!!!」とこれまた大声で驚いてしまう程、高い天井とおまけのようにコの字型に配置されたトイレ。小さく見えるトイレの扉ですが、これ、普通に成人サイズです。
というのもこのトイレ、イベントスペースとしても使えるように作られているんです。
スポットライトか?というくらいの数の照明があったり、地面には用途に合わせてポールが出せるようになっていたりと、トイレの概念を吹っ飛ばされました。
生粋の雨女で、どこにいくにしても、なんなら今回のツアーも天気が心配だった程の筆者は「この広さでこの天井の高さなら、雨が降った時に雨宿りし放題で有難い…」と感動してしまいました。
トイレの種類は、男性用トイレと多機能トイレ、そしてバリアフリートイレの3種類。いちばん左手前のバリアフリートイレの入り口には、何故か赤いサイレンが。
トイレの説明書きを見てみると、そこにも赤いサイレンがあり「非常ベル作動時はバリアフリートイレ内を確認してください」との記載がありました。
突然の体調不良はもちろんのこと、犯罪に遭った場合のSOSにもなりそうですね。
このサイレン、西回りコースでは唯一女性がデザインした笹塚緑道公園トイレや、この後紹介する七号通り公園トイレにもあるのですが、初めてここでサイレンを見た時は「この機能、全部のトイレにつけてくれ…」と目から鱗でした。