自分だけでは変えられない関係
心が結びつく前に体でのつながりを持ってしまうと、それが逆に足かせとなり、別の方向の関係へと発展させるのが難しくなるときがあります。
片方が恋愛関係を望むけれどもう片方はそうではないとき、こんな空回りから距離が生まれ、最後はつながりそのものが切れてしまうのは、虚無感が強くつらいのは当然です。
どんな始まりであれ、いったん落ち着いた関係を変えることは自分だけの努力では叶わず、相手と気持ちが揃うことが大前提。
この、「気持ちが揃う」段階で相手の状態をしっかりと見極める力がないと、むやみな接触を繰り返して悲しい反応が返ってきて苦しむのは、よくあることです。
藍さんの場合はその自分を自覚してなお恋愛関係になることを諦めきれませんでしたが、だからこそ男性のほうはどこかで線を引くことを考えたのかもしれません。
応えられないとき、すでに落ち着いている関係すら失うことになっても、拒絶を見せるしかないのも気持ちを揃えられない側の事情です。
逆にいえば、そこまでして駄目だとわかれば正しく撤退する勇気が持てるはずで、藍さんのようにその後きっぱりと関係を断つのは、自分のためといえます。
関係は自分だけでは変えられないのがどんなときも事実であって、それなら潔く諦めて次に進むのが、不毛な時間をみずから抱えない秘訣。
精一杯努力した自分を、まっすぐに認めてあげることも大切です。
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カラダでつながるような、相手との距離が深い状態からの変化は、それをお互いに望まない限りは関係を維持するだけの関わりになりがちです。
それが自分にとって幸せとはいえないと気がつくことが、無駄な時間を過ごさないためにも大切。
どれだけ好きであっても、相手は気持ちを揃えるつもりがあるかどうかの見極めを忘れないことが、つらい恋を長引かせない秘訣でもありますね。