自分への違和感

「彼氏よりそんな自分にモヤモヤするというか、『そこまでするなら別れたらいいじゃない』って初めて思うようになりました。

彼氏のことはもちろん好きだけど、私はもう浮気をしてしまっていて、よく考えたら今の状態でもう駄目なんじゃないのって……」

言葉を選んで話す慶子さんには、「浮気ができる自分」への葛藤が見えました。

浮気は当然ですが「やってはいけないこと」で、その自覚はちゃんとあり、でもそれを彼氏への不満からできてしまう自分に、自信を失っているのですね。

「バレなければいいって、思っていました。

でも、別の男の人と手をつないでいたような自分でこの人と付き合っていくって、やっぱりおかしいですよね……」

後悔はしていないけれど、浮気をした過去を背負って交際を続けるには、その自分を保っていられない。

これが、浮気をした側の、ひとつの結果といえます。

「一緒にいても相変わらず自分だけ昼寝しようとする彼氏を見ていたら、どんどん虚しくなりました。

我慢して付き合って浮気なんかするより、さっさと別れたほうが自分のためだよねって」

友達に相談したら理解してもらえたことも、慶子さんの背中を押します。

「結局、彼氏とは別れました。

向こうはあっさり『わかった』と言うし、本当はもうとっくに終わっていたのかもって、今は思います」

「何のために付き合っているのか」、慶子さんが改めて考えたのはここで、幸せを感じないような時間を続ける虚しさを実感したそうです。