「夫のどこが嫌いかって、高い給料を自慢して『お前には無理だろう』と平然と言ってくるところ。
外では家族思いの父親を演出しているようで、それを証明するために会社の行事なんかに私たちを無理やり付き合わせようとするのも、本当に苦痛でした。
ふたりの子どもも偉そうな夫の前では会話が弾まず、気まずい空気ばかり流れるストレスで胃が痛くなり、『もう限界だ』と思いました。
黙って私物を持ち客間に逃げたら、『何だその態度は』とまたぶつぶつ言ってきたけど、離婚も視野に入れて無視していましたね。
子どもたちはリビングより私がいる客間のほうに来てくれて、三人で遊び食事も三人で食べるようになりました。夫には一応用意はしますが、声をかけないし待つこともしません。
家庭内別居を始めてから明らかに夫は孤立していて、いい気味だと思っていたら、休日にいきなりキッチンの掃除を始めるのを見てびっくり。
『何をやっているの』と聞いたら『汚れが気になるから』って、今までは私に嫌味を言うばかりだったのに自分で動くことに驚きました。
これでまた私に感謝を強制するのかなと思っていたらそんなことはなくて、次はお風呂も掃除して、子どもたちに『きれいになったぞ』と声をかけたり。たぶん、私だけじゃなく子どもまで自分から離れていったのを見て、さすがに焦ったのかもしれません。
感謝の強要や嫌味などを言わないのはほっとしますが、こうならないと変わらないのであれば、すぐ元に戻ったらまた以前のようなモラハラ夫になると感じて様子を見ています。
普段から家事を協力しない夫で、こんなときにいきなり名誉挽回みたいなことを始めるのも、抵抗がありますね……」(30代/金融)
本当にそれができるのなら、家庭内別居が始まる前にやっているはず、と思うのは当然のこと。
自分の名誉挽回がメインと感じるような言動は、感謝はしても元に戻るきっかけにはなりづらいですよね。
本当に見るべきなのはここからで、見せかけではない本当の変化があるかどうか、心の距離を保って観察していく必要があります。