好きだった恋人でも、別れてしまえば元の他人に戻ります。

お互いに関係の終わりに納得できていればいいのですが、問題は相手だけが未練を抱えているとき。

復縁を望む側の必死さは、いつしか異常な関わり方でも気が付かずにプレッシャーを与えてきます。

ある女性は、元彼が向ける自分への執着に、身が凍るような恐怖を覚えました。

何があったのか、実録でご紹介します。

最後まで素直さがなかった元彼

美雨さん(仮名/28歳)は、一年半ほど付き合った彼氏と別れたときのことを、

「最後まで仏頂面で、気持ちを尋ねても『別れたいと言っている人に何を話しても無駄でしょ』と冷たく突っぱねられました」

と振り返ります。

先に好きになったのは美雨さんのほうで、男性は「女性慣れしていなくて、不器用だけど優しいところも多かった」そうです。

男性のほうも好意を持ってくれて告白され、交際が始まったふたりでしたが、「自分の気持ちを素直に出すことが少なかった」という男性とは喧嘩も絶えなかったそう。

「好きと言ってくれることも少なかったし、とにかく先に私の気持ちを知りたがるんですよね。

私の言葉を聞いてから『じゃあ俺もあんたが気に入らない』とか自分の気持ちを決める姿がストレスで、一ヶ月連絡なしで会わないときもありました」

交際の期間は一年半といいますが、実際に一緒にいたのは一年くらいなのが美雨さんの実感で、「私から歩み寄らないとそのままフェードアウトになるし、気持ちを言ってくれないから何を考えているのかわからない彼氏」に悩むことに疲れてしまい、別れを決めます。

最後まで不貞腐れたような態度を見せる男性とまともな話し合いはできなかったそうで、それでも「じゃあ、もうこれで終わりね」という美雨さんの言葉には、確かに頷いたのを覚えています。