「立ち食いそば屋のカレー」のクオリティーを明らかに越えている!

しかし、実際に名物の「よもだカレー」(480円)をオーダーして食べてみると、そのカレー推し全開な店構えにも納得。舌をピリッと刺激するスパイスと自慢のそばつゆが溶け合うルーは辛さに走りすぎておらず、野菜のうま味を活かしたマイルドな口当たりとなっている。

そして何時間も煮込まれたであろうホロホロと崩れる肉は「立ち食いそば屋のカレー」のクオリティーを明らかに越えていた。

「本格インドカレーと言っても、インドのレシピをそのまま使ったのでは日本のお米には合いません。だからこそ、ルーにそばつゆやトマト、ヨーグルトなどを配合して、よもだそばオリジナルのインドカレーを作り上げました」

そう語るのは、株式会社よもだの九十九(つくも)代表。よもだそばのカレーは九十九氏が1年間試行錯誤を重ねて生み出したそうだ。そんな妥協を許さないカレーへの愛情から、一時期は「そば屋ではなくカレー屋」とささやかれたこともあったのだとか(笑)。

現在は全オーダーの内の4割をカレーが占めているようで、「本業はそば屋ですが、ここまでこだわって作ったカレーが愛されるのはうれしい」と笑顔を見せた。そば屋が作る本格インドカレーの背景には、妥協を許さない作り手のこだわりとカレーへの深い愛情があったようだ。

集客の6割が女性だという銀座店は、OLや銀ぶらマダムも入りやすい明るく清潔感のある雰囲気。「カレーは食べたいけれど、立ち食いそば屋にひとりで入る勇気がない」という女性も、ぜひ一度来店してみてほしい。

[店舗情報]
よもだそば 銀座店
営業時間:7時~22時30分
定休日:なし
アクセス:東京メトロ銀座駅下車。C8出口より徒歩1分
 

客の8割がラーメンをオーダーする「そば処 更科」

そばでもカレーでもなく、ラーメンで一躍有名店となった「そば処 更科」は、新宿御苑前駅から徒歩4分の場所にある。

かの有名なラーメン評論家・石神秀幸氏にも絶賛されたと言うラーメンは、640円という庶民的な価格で提供されている。店内は一見すると古き良き大衆そば屋といった趣なのだが、筆者が座った席にはちゃっかりと石神氏監修のラーメンガイドが置かれていた。「ラーメン推しもまんざらではない」という店内の雰囲気が、なんとも微笑ましい。

ちなみに筆者の来店時には、11名の客の内9名がラーメンをオーダー(残り2名はそばとカツ丼)していた。客の8割以上がラーメンをオーダーしているという脅威的な人気! これは期待が膨らむ。

そしていよいよお目当てのラーメンが出てきた。