2018年5月25日(金)~27日(日)にかけて、カナダ・トロントで国内最大級のアニメコンベンション「Anime North 2018」(アニメノース)が開催。

日本からのゲストとして、アニメ制作会社で知られるヤオヨロズ株式会社取締役の福原慶匡プロデューサーがイベントに登場し、現地のファンに向けてトークイベントを開催しました。今回はその模様をお届けします。

『けもフレ』ヒットのウラ話「一番難しかったのは…

1時間30分に及ぶトークイベントでは、福原さんが登壇すると現地のファンから拍手が届けられました。その後は現地カナダのファンからの質問に答えるという質疑応答タイプでトークイベントが進みました。

ファンからの質問は、主にヤオヨロズが手がけた『けものフレンズ』関連に集中。

「好きなフレンズは何ですか?」との質問に、福原さんは「どのキャラクターが好きかはスタッフの立場として言えません」と前置きをしつつも、

「アニメ『けものフレンズ』をつくる上で気づきをくれたのはアルパカです。

アルパカ声優の藤井ゆきよさんがアドリブで方言を入れてきて、最初はビックリしましたが、逆にそれが面白くてそこから他の声優さんも個性を発揮してくれたような気がします。おかげでキャラクターが生き生きとするようになりました」

と話しました。

『けものフレンズ』ヒットの理由について聞かれた福原さんは、

「ヒットするかどうかはわからないけど、まずは一生懸命作ることだと思います。後からお客さんが喜んでくれたポイントを振り返ると、たつき監督が力を入れて作っていた所がお客さんの心を捉えていたことが多かったと思います。

クリエイターの作品に込めた思いを、ファンのみんながしっかりと受け取ってくれたおかげで生まれたヒットではないでしょうか」

とコメント。

また、『けものフレンズ』のアニメ制作の苦労については、「新人声優が多かったこともあり、キャラクターを作り上げる際に音響監督と苦心した記憶があります」と、当時のエピソードを語りました。

『けものフレンズ』で登場した動物については、「ほとんどの動物園には直接行って飼育員に話を聞いています。動物園にいない動物は電話をして話を聞きました。スナネコの場合はイスラエルに電話しました。一番難しかったのはツチノコです。ツチノコは岐阜県にいるとされていて、ツチノコ館の館長さんに話を聞きました」と、作品のウラ話を披露しました。