なぜうちの子がアレルギーに?
病院で、「ご家族にアレルギーの方はいらっしゃいますか?」と聞かれる事もありますよね。しかし、親子間でアレルギーが遺伝するのかについては、はっきりと分かっていないそう。
実際、親子そろってアレルギー持ちではあっても、その対象となっているものが違ったりすることも多いですよね。
では、なぜ生まれたばかりの赤ちゃんまでがアレルギーになるのでしょうか?
それには母乳が関係している可能性が高いそうなのです。
母乳でアレルギーが予防できる!?
母乳の中には、TGF-βと呼ばれる、過剰な免疫反応を抑える大切な成分がたくさん入っているそうです。
中尾教授によると、お母さんの母乳の中にこの成分が多いほど、飲んでいる赤ちゃんのアレルギー発症率が低いということが明らかになっているそうです。
なぜこのTGF-βに個人差がでるのかというと、それはお母さんの身体と母乳が密接に関係しているから。お母さんの身体自体にこれを増やすことで、母乳の中にもこのアレルギーを抑える成分が増えるそうなのです。
因に、お母さんがアレルギー体質だとこの成分の値も変わるのか? というと、その関係があるのかについては、まだはっきりとはしていないそう。どちらにしても、子どもの為にできる予防策はしてあげたいですよね。
アレルギーを予防する母乳のつくり方
さて、ではアレルギーを予防できる成分とは。
ご存知の方も多いかと思いますが、近年「花粉症やインフルエンザに効く」などと話題の“乳酸菌”。これが、免疫を鍛えてくれ、様々なアレルギーを抑えるのにも役立つそうです。
但し、ここからが肝心。この乳酸菌にも様々な種類があり、その種類によって効き目が違うそうなのです。
一時話題になった明治のヨーグルト「R-1」の1073R-1乳酸菌、「LG21」のLG21乳酸菌、おなじみヤクルトの乳酸菌シロタ株(ヤクルト創始者である代田博士の名前からとったそう)、ビフィズス菌などなど、乳酸菌は分かっているだけでも350種類以上はあるのだとか。
また、よく耳にする「プロバイオティクス」というのは、これら、腸の中で働いて身体によい作用をもたらす、乳酸菌を含む微生物の総称だそうです。
中尾教授によると、母乳中のアレルギーを抑える成分を増やすには、お母さんが複数の乳酸菌を摂取することが効果的なのではと考えられるそう。
そして、この乳酸菌摂取は、妊娠中の胎児や、お母さん自身にも同じように効果が期待できるのだとか。
母乳研究を60年続けているビーンスターク・スノーからは、母乳を飲む赤ちゃんのアレルギーリスクを軽減する「3つの乳酸菌」という商品も登場しており、今後も赤ちゃんのアレルギー予防に注目が高まりそうです。