休み目前!人気都市ソウルでの食べ歩き旅を計画している人も多いはず。今回は韓国の飲食に関する著書、訳書が30冊以上あり、日本からの旅行者対象のソウル大衆酒場ツアーも主宰しているライターに、安くて美味しい牛焼肉の店を教えてもらった。
サムギョプサル(豚バラ)の時代だが、たまには牛焼肉が食べたい!
豚バラ肉を焼くサムギョプサルが日本のコリアンタウンでブレイクしてから20年くらいになるだろう。今では韓国焼肉=サムギョプサルと認識する人が多くなった。
しかし、2002年の日韓ワールドカップの頃までは韓国焼肉といえばカルビやロースなどの牛焼肉を思い浮かべる人がほとんどだった。
だから、実際に韓国に行き、牛肉よりサムギョプサルやテジカルビなどの豚肉がよく食べられていることを知って驚く日本の人が多かった。
私がソウルで日本人を案内するときも、サムギョプサルをリクエストされることが多い。20年前からすでに牛肉は日本と比べて格段に安いわけではなかったせいもある。
この20年、韓国で流通している豚肉の質も値段も向上している。豚肉が安くないのなら、たまには牛肉をしっかり食べたいと思うのが人情である。
ソウル旧市街中心部、庶民の息吹が感じられる街
そんな人にぴったりの店を見つけた。
場所は、ソウル旧市街の中心部、乙支路4街(ウルチロサーガ)駅の近く。この辺りは、ソウルの新しいものと古いものが共存しているおもしろい街並みで、この店も高層のツインタワーをバックにした2階建ての雑居ビルの1階にある。
近くには乾物で有名な中部市場や手工芸品などの店が多い芳山市場、こぢんまりとした商店や中小企業、零細工場街がある。
「SSADAアンチャンサル1994」の前の通り。背後には乙支ツインタワーが
店名は「SSADAアンチャンサル1994」。焼肉店には珍しく英文が入っている。SSADAとは韓国語の「サダ(安い)」のアルファペット表記。日本の旅行者がよく使う「ピッサダ(高い)」のピッは「サダ」を否定する「非」の韓国語読みだ。

































