ラストは全員ダンスでお見送り!
真波山岳役の植田圭輔さんも、東堂尽八役の北村諒さんも、イケメンを通り越してキャラクターそのまますぎる。植田さんの笑顔なんか、真波以外の何者でもない。北村さんの「登れる上にトークも切れる!……」の口上も、まさに東堂級のウザさだった(超絶褒めてます)!!
福富寿一役の滝川英治さんは、荒北役の鈴木さんとのコンビもさることながら、コミックパートもさらりと演じられていて、大変素晴らしかった。総北の金城真護役の郷本直也さんとの掛け合い(絶妙な漫才コンビ感……)も、5作目に入るこの舞台の見どころとして成り立っているのだろう。
個人的には、泉田の大胸筋である“アンディ”と“フランク”の表現を、郷本さんと滝川さんを使って擬人化していたのにおったまげた。この舞台のすべての演出方法を考えた鬼才演出家・西田シャトナーさんに脱帽である……。御堂筋翔役の村田充さんも、メイクや背格好もさることながら、発するオーラがまさに御堂筋だった。ぜひ、次作でも御堂筋として活躍してほしい。
今回の舞台は、過去篇と現在篇、いくつかのシーンに分かれて構成されていたのだが、その中で同じキャストさんが数人の役を演じ分けることも。ときには“道端の自動販売機役”などもあったりするのだが、そのようなシュールな演出もうまいこと舞台の雰囲気とハマっているのがすごい。現実的すぎず、かといってデフォルメしすぎるわけでもなく、観劇側の理想に対して絶妙な間合いを保っているのが、2.5次元舞台の魅力なのかもしれない。
本編が終了し、出演者挨拶が終了すると、出演キャスト全員で劇中歌「恋のヒメヒメ☆ぺったんこ」のダンスを踊ってお見送りするのが、ペダステの慣例である。本編中では迫力全開でキャラクターを演じていたキャストたちが、とってもかわいらしいダンスを踊ってくれる。これにはまたしても驚愕。ちょっとダンスが苦手そうなキャストなどを見つけると、思わず笑顔になって応援してしまう。
しかも、歌詞も原作中に出てくるままである。その上歌唱はアニソン界の女王・桃井はるこさん。楽しくないわけがない!!!! ちなみに劇中は光物などを出すことはNGだが、このダンスパートではサイリウムなどを振ることが許可されており、自分の推しキャストにキャーキャー声援を送ることができる。最後まで至れり尽くせりである。