“ペダステ”の名で親しまれる“舞台『弱虫ペダル』”シリーズ。この冬公演が終了したものまでで5作品公演されており、いずれもチケットは即日完売の大人気公演だ。そんなペダステに対しての、筆者のイメージは、最初は「噂のイケメン舞台だろう」というものだった。
筆者は『弱虫ペダル』のコミックスの大ファンで、発売日にはコミックスをもちろん買いに行くし、アニメもリアルタイムで実況するほど好きである。影響されてスポーツバイクに手を出したクチでもある(笑)。現在はちょっとした都内の移動なら、愛車のクロスバイクで移動することがほとんどだ。
そんな筆者は、実はペダステを観に行くのをちょっと渋っていた。ロードバイクを舞台で表現するなんて、ちょっと面白く(コメディちっくに)なってしまうのではないのか? と、不安も抱いていた。
今回10月~11月に大阪と東京で公演していた“舞台『弱虫ペダル』箱根学園篇~野獣覚醒~”で初めて観劇させていただいたのだが。結論から言うと、観劇前に抱いていた不安や懸念は、まったくの杞憂に終わった。実際に観てみないとわからないことは多い……。そんな“舞台『弱虫ペダル』”の魅力をお伝えするべく、このレポを執筆する所存である。
まず、『弱虫ペダル』を読んだことがない人のために簡単な説明をすると、『弱虫ペダル』はロードレースのお話である。千葉県にある総北高校と、神奈川県にある箱根学園。宿命のライバル校が、全国の強豪校が集う夏のインターハイで、熱いバトルを繰り広げる青春ロードレースマンガである。ロードレースは、ロードバイクと呼ばれる自転車で順位を競うスポーツで、海外などでは超人気のスポーツなのだ。