「娘は小学4年生に進級してから算数についていけなくなり、初めて塾に通わせることを考えました。つまずくのは算数だけでほかの教科は平均のため、特に算数の教え方に強い学習塾を夫と探しましたね。

私立中学に合格したお子さんを持つママ友などにも話を聞いて、ある塾に在籍する先生の存在を知り、そこに通わせていました。

最初の頃は、娘が『学校の先生より説明がわかりやすい』と喜んでいて、宿題も以前より悩まずこなせるのを見てホッとしていたのですが……。

あるとき娘が打ち明けてくれたのが

『筆箱のなかを見て、短い鉛筆は駄目だとかこんな消しゴムを使うなとか文句を言うの。勝手に開けるし下敷きを『ダサい』とか笑うし、休み時間になると教室から出るようにしている』

というもので、びっくりしましたね。

指導する力が高いのはわかるけれど、性格でこんな問題のある人のもとに娘を通わせるのは無理です。

娘が言うにはそんな先生の状態を気にしない子どもも多いようで、だから自分の感じ方に悩んでいるようでしたが、『そんなところ行かなくていいよ』と言ったら明らかに安心していました……。

今は別の学習塾に行っていますが、きちんと距離を取ってくれる先生のようで娘もストレスなく通えています」(41歳/自営業)

子どもの自尊心を傷つけるような発言が平気でできる大人は、学習塾の先生であっても存在します。

本人はいわゆる『からかい』のつもりでも、子どもの受け止め方はそれぞれで当たり前に痛みを感じる子がいても当然です。

指導力がどうであれ、それ以外の人間性に難があり子どもが苦しむのであれば、そんな場所へは行かさないのが最善。

運が悪かったともいえますが、これも経験として、より居心地のいい教室を探す目の肥やしにするのが正解です。