「親が重い」というのは子育てパパママにとって悩みのひとつです。余計な介入、プレッシャー、気のない一言……いずれも新米パパママの精神的負担になります。
重い親を軽くする方法はないか、イクメンとして6時半帰宅率95%(!)を実現している、ファイナンシャルプランナーのヤマサキさんの話を聞いてみましょう。
なぜ「親が重い」と感じるのか
子育て中のパパママにとって、「親が重い」はなかなかのストレス問題です。ここでいう重いはもちろん、精神的に「重い」ということです。
育児の方針に余計な口を出してくる「介入」は親が重いの典型的パターンのひとつ。パパママがこうしたいと思っている育児方針に一方的にダメ出しをしてきたり、自分のときはそうだったからと古い育児ルールを押しつけてきたりします。
誰かの孫を引き合いに出して発育状況を比べてきたり、子どもの将来を暗に押しつけてくるような「プレッシャー」もパパママにとっては重いもののひとつです。乳児から未就学の時期は発育についてプレッシャーをかけてくるし、就学後は成績や進路について自分と同レベルの進学を期待してきたりします。親のほうが学歴が高いと特にやっかいです。
本人は何も悪意なく口に出してくる「ささいな一言」もときとして重く感じることがあります。家事を手伝って欲しいと思って来てもらった親に「私は家事はしない。孫の相手ならする」と言われて頼めなくなったママがいますが、後で聞いたところ「孫との時間をたくさん過ごしたい」という意味であって「家事手伝い拒否宣言」ではなかったのだとか。この場合「誤解」も重さを生んでいます。
他にもいろいろ、親の重さは人それぞれです。
わが家は1歳半になったばかりの男の子がいますが、幸いにして親が重いとあまり感じずに来ています。しかし、細かいところではやはり親の重さを感じることはあって、そのつど軌道修正をしたりしながらやってきました。
個人的な経験も踏まえつつ、「親の重さ」をなんとか軽くするヒントを考えてみたいと思います。
「孫」は親にとって「ステイタス」!
まず、パパママさんにアドバイスしたいのは「あなたの親にとって孫は生きがいの一部であり、ステイタスである」ということです。
実は両親の世代では「孫がいない」ということが増えています。
1960年代頃から「子どもの数は2人」の時代になってきました。しかし、子どもの未婚率は25%を超えるところまで来ています。2人子どもがいてもどちらかは結婚してくれない、あるいはひとりっこが結婚してくれないことが増えているわけです。
そもそも未婚の場合、孫に会えない可能性が高いわけですし、結婚しても子どもに恵まれない夫婦も少なくありません。
国立社会保障・人口問題研究所の推計では、1985年生まれの女性(今30歳を迎える世代)が子どもを持たない割合を37.9%と推計しています。つまり、親の視点からすれば孫を見ることができる割合は約6割ということです。
60歳前後の同窓会、あるいは同じマンションの顔見知り同士で「孫自慢」ができるのは、親の世代にとってちょっとしたステイタスなのです(老人ホームに入ったとき孫が遊びに来てくれる人は、そうでない人の羨望の的になるそうです)。